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国際規格動向の最近のブログ記事

ISO 14001は、昨年11月のISO/TC207の会合において、全員賛成のもとで次期改訂作業に入ることを可決。2月20日〜22日開催のベルリン会議が、その改訂作業のための第1回会議となる。今後、3年弱の議論を行い、2014年秋には改訂版が発行される予定。現行のISO 14001:2004は第2版で、初版は1996年に発行されているが、初版から第2版への改訂は追補的な内容にとどまっていたが、次回の改訂は「大改訂」となる。

次期改訂で議論される主な項目は次の7つが予定されている。
1.環境パフォーマンス、環境パフォーマンス指標の要求事項の強化
2.法令順守へのコミットメント、知識・理解の実証という概念の考慮
3.ライフサイクル思考及びバリューチェーンの観点、本業プロセスでの戦略的考慮
4.コミュニケーションに関する戦略的、体系的なアプローチの導入
5.要求事項への適用が序々に広がるような成熟度評価の適用についての考慮(認証取得15年の企業と、始めて認証を取得する企業とを、同じスペックで審査するのか? グレード別審査もやっていいのではないか? という議論)
6.ISO 26000では、環境課題として「汚染の予防」「持続可能な資源の利用」「気候変動の緩和と適応」「自然環境の保護と回復」の4つを掲げているが、ISO 14001は主に「汚染の予防」だけである。それでいいのか?という議論
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ISO/TC 223(社会セキュリティ)で開発中のISO 22301(事業継続マネジメントシステム要求事項)の発行が予定より遅れそうです。これまでは2011年12月末までにISO中央事務局にFDIS提出、2012年2月にFDIS投票、4月にIS発行の予定でしたが、まだFDIS提出が行われておらず、よって、ISの発行予定も立っていません。ISO/TC 223国内委員会ではISの発行は今夏になるのではないかと予想しています。
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Second edition 2011-11-15

私はISO 19011:2011(マネジメントシステム監査のための指針)の発行日を2011年11月11日と書いてきました。「アイソス」にも「アイソス日記」にも。その根拠はISOのWebにそういう記述があったからです。

ISOのWebでISO 19011:2011についての記述を見てみると、この規格は「Stage: 60.60 (2011-11-11)」となっています。この「60.60」というステージコードの意味は何かというと、「International Standard published」と書いてあります。これで、2011年11月11日が発行日だ! と思ったわけです。

さらに、日本規格協会のWebでISO 19011:2011をISO検索すると、「発行年月日 2011-11-11 」と記載されています。

念のため、日本規格協会の標準課に電話を入れて、「ISO 19011の発行日はいつですか?」と尋ねると、「2011年11月11日です」という回答が返ってきました。

ところが昨日、ISO 19011WG日本代表エキスパートの亀山嘉和さんとメールでやり取りしている最中に、発行日の話になったのです。亀山さんは
「2011年11月15日」とおっしゃる。

そこで、日本規格協会のWebの「規格開発情報」のコーナーに掲載されている、2011年11月16日に更新された「現在のISO 9000ファミリー規格開発状況」(PDF)を見ると、確かにISO 19011:2011の発行日は「2011-11-15」となっています。

これはどうことなのでしょう? 
亀山さん曰く。「規格発行日は、ウェブサイトにおける公表日ではなく、規格本体に表示されている日付が発行日と理解しています」

そこで規格の原文にはどう表記されているかというと「Second edition 2011-11-15」でした(ISO 19011の初版は2002年発行で、今回の2011年版は第二版になります)。ゆえに、ISO 19011:2011の発行日は、「アイソス」及び「アイソス日記」としても今後2011年11月15日と表記します。かつて11月15日付の「アイソス日記」で、発行日を11月11日と表記しましたが、訂正させていただきました。ご迷惑をおかけしました。


今回、ISOのWebに掲載された「発行日」も、日本規格協会のISO検索による「発行日」も、鵜呑みにしてはいけないという教訓を得ました。やはり、規格原文の表紙に記載された日付を見なければならないのです! 一方、日本規格協会のWeb上にある「規格開発情報」のコーナーについては、おそらくエキスパートの方が元ネタを書いておられるので、「こちらは信頼できる!」と思った次第。

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ISO 19011(マネジメントシステム監査のための指針)作成WG日本代表エキスパートの亀山嘉和さんが、11月に発行されたISO 19011改訂版の附属書「B.8.2 適合の記録」をぜひ読んで欲しいと言っておられます。

「適合の記録」。タイトルがすべてを語っていますよね。

「不適合についてはきちんと記録し、証拠も揃えている組織が多いと思いますが、適合について記録し、証拠を揃えている組織は少ないのではないでしょうか。「B.8.2」では、なぜ適合しているのか、その適合の証拠は何か、ということも所見に載せてほしいと述べています。附属書ですので、規格本文よりもメッセージとしては弱いですが、重要な点だと思います」(亀山さん)

アイソス2月号(2012年1月10日発行)に亀山さんへのインタビュー記事として、ISO 19011:2011の解説記事が掲載されます。ぜひお読みください。
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ISOが全世界の認証件数発表

ISOはこのほど、2010年末時点における全世界のISOマネジメントシステム認証件数を"The ISO Survey of Certifications 2010"として発表した。対象となった規格は、ISO 9001(品質)、ISO 14001(環境)、ISO/TS 16949(自動車)、ISO 13485(医療機器)、ISO 27001(情報セキュリティ)、ISO 22000(食品安全)の6つ。各規格ごとの全世界の認証件数と日本の認証件数及び順位を示すと次のとおり。

ISO 9001
全世界 1,109,905件 日本 59,287件 5位
ISO 14001
全世界 250,972件 日本 35,016件 2位
ISO/TS 16949
全世界 43,946件 日本 1,195件 6位
ISO 13485
全世界 18,834件 日本 539件 7位
ISO 27001
全世界 15,625件 日本 6,264件 1位
ISO 22000
全世界 18,630件 日本 482位 8位

なお、発表内容の詳細はアイソス3月号(2月10日発行) で掲載予定。
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20111207kameyama.jpg本日、亀山嘉和さん(写真)を取材しました。内容はISO 19011について。この規格のJIS版は今のところ来年3月20日発行を目指しているそうです。

ISO 19011は第三者認証審査は対象外です。というのも、第三者認証審査の規格として、すでにISO 17021があるからです。ISO 17021も、ISO 19011と同様、すべてのマネジメントシステムに適用可能な監査規格として開発されたものなのですが、ISO 9000シリーズを扱うISO/TC 176、ISO 14000シリーズを扱うISO/TC 207では、それぞれの分野に特化した認証審査用の規格を作ろうとしているそうです。

TC 207では環境第三者審査用規格をISO 17021-2、TC 176では品質第三者審査用規格をISO 17021-3という名称で作成しようとしています。環境の方が先に作業を始めたので、番号が若いのです。(古いWeb情報を検索するとISO 17021-2は、第三者審査の力量を規定する規格で、現行のISO 17021の前身であると記述されていますが、これは当時は正解でしたが、今はISO 17021-2というと、今年6月にISO/TC 207/SC2が承認した新しい環境第三者審査用規格のことになります)

主に第一者・第二者向けのマネジメントシステム監査規格であるISO 19011は、あらゆるマネジメントシステムに適用でき、各分野(品質、環境、労働安全衛生、情報セキュリティなど)への適用についての記述は付属書Aに書いてあります。一方、第三者認証用のマネジメントシステム審査規格であるISO 17021は、あらゆるマネジメントシステム審査のコア規格として位置づけられ、それにQMS向け、EMS向けといった分野ごとの規格が今後ラインアップされていくという具合です。

ところで亀山さんは今年10月にJABを退職された後、現在はキッズISO14000プログラムの啓蒙・普及活動にボランティアで取り組んでおられます。

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ISO 19011:2011発行

ISO 19011:2011(Guidelines for auditing management systems:マネジメントシステム監査のための指針)が2011年11月15日に発行された。初版の発行は2002年で、今回のは第二版。日本規格協会でもISOでも、Webサイトでは発行日が2011年11月11日となっているが、規格原文の発行日表記は「Second edition 2011-11-15」なので、あくまで原文表記を「正」とする。

同規格の特徴は10月18日のブログ記事を参照されたし。解説しているのは亀山嘉和さん(ISO 19011作成WG日本代表エキスパート)。ISO 19011:2011のJIS版の発行は来春になる見込み。



なお、12月19日まで、この頁ではISO 19011:2011の発行日を「2011年11月11日」と表記していました。ご迷惑をおかけしました。このへんの訂正経緯については、12月20日のブログ記事をお読みください
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JIS Q 50001:2011 本日制定

ISO 50001(エネルギーマネジメントシステム/英文標題:Energy management systems -- Requirements with guidance for use)を翻訳した国家規格であるJIS Q 50001:2011(標題:エネルギーマネジメントシステム―要求事項及び利用の手引)が本日(2011年10月20日)制定された。JIS原案作成団体は、財団法人エネルギー総合工学研究所。日本規格協会のWebStoreで2,520円(税込み)で販売されている。

【JIS Q 50001:2011規格概要】
組織が、エネルギー効率、エネルギーの使用及び使用量を含むエネルギーパフォーマンスの継続的改善を達成するための体系的取組みを可能にすることを目的として、EnMSを確立し、実施し、維持し、改善するための要求事項について規定。
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ISO/TC242(エネルギーマネジメントを審議する技術委員会)対応国内委員会委員である寺田博さんの報告によると、現在TC242にISO 50000シリーズとして、ISO 50001(エネルギーマネジメントシステムの要求事項)のほかに6本の規格作成が提案されているそうです。その日本語タイトルと提案国は下記の通り。

・エネルギーマネジメントシステムの実施、維持及び改善のための指針(米国)
・組織のエネルギーパフォーマンスの監視、測定、分析及び検証(南アフリカ)
・エネルギーベースラインの一般原則及び指針(カナダ)
・エネルギーパフォーマンス指標の一般原則及び指針(ブラジル)
・エネルギーマネジメントシステム監査及び監査員の力量(韓国)
・エネルギー監査(英国)

上記で気になるのは、エネルギーマネジメントシステム監査の規格が提案されていること。ISO 19011の改訂版が数ヵ月後に発行されますが、現行規格が対象をQMS/EMSに限定しているのに対し、この改訂版はQMS/EMSを含めた全てのマネジメントシステムの監査を扱うとしています(詳細は昨日のブログ記事を参照してください)。なのに、エネルギーマネジメントシステム監査については、早くも別規格を作成しようと、ISO/TC242では動き始めているのです。ほんと、節操ないなあ。
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産業環境管理協会・環境マネジメントシステム審査員評価登録センター(CEAR)主催の「環境マネジメントシステム審査員への最新環境情報講演会」が本日午後、東京会場で開催された。このあと、10月25日には名古屋、26日には大阪の会場で同様の講演会が開催される。

20111018kameyama.jpg講演会では、最初に日本適合性認定協会(JAB)認定センター審議役の亀山嘉和氏(写真:ISO 19011作成WG日本代表エキスパート)が「改訂版ISO 19011の概要」、続いて創コンサルティング代表取締役の海野みづえ氏が「ISO 26000(社会的責任規格)の概要と活用について」をテーマにそれぞれ講演を行い、最後にCEAR評価登録室長の高戸満氏がCEARからの報告事項を述べた。この中で亀山氏が、まもなく発行されるISO 19011規格についてポイント解説しているので、以下紹介したい。


ISO 19011(マネジメントシステム監査のための指針)改訂版概要


【発行は年末前後】
ISO 19011の初版は2002年版。2008年から改訂作業が始まり、2011年9月末のFDIS(最終国際規格案)投票によって賛成多数で可決。現在、IS(国際規格)化に向けた作業が進行中。ISは、早ければ2011年11月末、遅れれば2012年1月頃に発行見込み。平行してJIS化作業も進行中で、JIS Q 19011の改訂版は、早ければ2012年3月、遅れれば同年5月頃に発行される予定。

【MS全般を扱う】
現行のISO 19011のタイトルは「品質及び/又は環境マネジメントシステム監査のための指針」となっているが、改訂版では品質・環境以外のマネジメントシステム(MS)も対象とする。

【第三者認証審査は対象外】
改訂版は第一者監査(内部監査)、第二者監査(サプライヤー監査)を主眼に置くが、第三者監査(例えば規制当局によるMS監査)も対象とする。ただし、第三者認証審査やMS以外の監査(例えば財務監査)は対象外。第三者認証審査については、現行のISO 17021:2011(MS認証機関に対する要求事項/第三者認証審査の要員の力量を規定する ISO 17021 Part 2 を含んでいる)が基準規格となっていることから、ISO 19011からは除外された。

【力量についての表現の明確化】
「力量」についての改訂版の定義は「意図した結果を達成するために、知識及び技能を適用する能力」。改訂版では、必要な力量(知識・技能)基準を設定し、それに基づく評価を実施して初めて必要な力量があるかどうかを判断するとしている。また、下記7種類のMS分野固有の知識及び技能事例を附属書Aにまとめている。
(附属書A記載の事例)
輸送安全マネジメント/環境マネジメント/品質マネジメント/記録マネジメント/組織の災害対応力、セキュリティ、緊急時対応準備及び事業継続マネジメント/情報セキュリティマネジメント/労働安全衛生マネジメント

【トップマネジメントの役割重視】
トップマネジメントは、監査プログラムの目的が設定され効果的に実施されることを確実にすることが望ましい。また、監査プログラムの内容は、トップマネジメントに知らせ、必要に応じて承認を求める。個々の監査報告書は、トップマネジメント及び他の関係者へ確実に配布することとしている。

【監査に係るリスクへの対応】
MS監査に対するリスクの概念を導入。これは、監査プロセスがその目的を達成しないというリスクと、監査が被監査側の活動及びプロセスを妨げる可能性があるというリスク、この両方に関連している。監査員は監査に付随するリスクを評価し、管理できることが求められる。


【その他】
・IT等を活用した新たな監査手法(遠隔地監査)を考慮。
・「機密性(confidentiality)」を第4章(監査の原則)に導入。
・監査プログラムの管理者が実施すべきことを第5章(監査プログラムの管理)に、監査チームが実施すべきことを第6章(監査の実施)に分けて記述し、明確化した。
・現行の「実用上の手引」をできる限り本文に取り込み、残りは附属書B(監査を計画及び実施する監査員に対する追加の手引)とした。
・「要員の力量評価事例」や「中小企業向け手引」については、ISOのウェブサイト「ISO 19011監査(仮称)」を新たに設置して、そこに掲載する。

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省エネルギーセンターが主要都市でセミナーをやっていると、西高東低が顕著なテーマがあるそうです。それは、中国に関するエネルギー事情。これについては西に行くほど、フロアーから質問が数多く出るなど、関心の高さがうかがえるとのこと。以下、中国のエネルギー事情と最近の規格政策を紹介します。

中国は世界最大のエネルギー消費国であり、世界最大の電力生産国でありながら、急増する電力需要に対応し切れない状態が続いています。エネルギーの主力は石炭であり、一次エネルギーの7割を占めることから、酸性雨などの環境影響が深刻化しています。それだけに石炭からLNG、再生可能エネルギーなどへのシフトが急ピッチで進んでいます。

エネルギー効率は1980年以降、大幅に改善されており、政府目標は2010年までに2005年比20%のエネルギー原単位低減です。中国の省エネ法も、現在より厳しい内容に改定中です。

中国では2009年9月にエネルギーマネジメントシステムの国家規格であるGB/TS2331-2009を発行しています。この規格はベンチマークに向けての改善が大きな特徴です。現在、ISO 50001などエネルギーマネジメントシステム国際規格の審議を行っている技術委員会であるISO/TC242では、米国・ブラジル・英国と並んでリーダーシップをとっています。

さらに、中国提案によって、Energy Saving(省エネルギー)の技術委員会であるISO/TC 257が立ち上がり、2011年5月末に北京で第1回目の会合が開催されています。TC257では、中国はフランスとペアで議長国となっています。中国は、各種のエネルギー削減プロジェクトが進行中で、これを評価するための国際的な基準が必要でした。それをこのTC257でやろうという国家的な意図があるようです。
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ISOは9月14日付のニュースで、シックス・シグマの国際規格として下記2本が発行されたことを発表した。

ISO 13053-1:2011
Quantitative methods in process improvement -- Six Sigma -- Part 1: DMAIC methodology(プロセス改善における計量法 -- シックス・シグマ -- パート1:DMAIC手法)

ISO 13053-2:2011
Quantitative methods in process improvement -- Six Sigma -- Part 2: Tools and techniques(プロセス改善における計量法 -- シックス・シグマ -- パート2:ツールと技術)

Part 1では、Define(定義)、Measure(測定)、Analyze(分析)、Improve(改善)、Control(管理)の5段階によるDMAIC手法が記述され、事業活動における役割、専門知識、人材育成上に含まれるベストプラクティスが推奨されている。

一方、Part 2は、DMAICアプローチの各段階において、データ表で示すためのツール及び技術に関する記述である。

1986年にモトローラによって開発され、1990年代後半に日本にも紹介されたシックス・シグマの手法が、ここに来てようやく国際標準化されたことになる。今回の規格開発にあたった分科会副議長のブーランジュ博士は「シックス・シグマはしばらくの間存在し続けたが、ISOの標準化のもとにそのベストプラクティスが集約され、統合化された。ISOブランドは世界的に尊重され認識されているので、一層信頼性を付加するものである。さらに、シックス・シグマ手法の国際規格が発行されることにより、明確な形式で国際的理解が深まり、バラツキを抑え、ユーザーに調和したベスト・プラクティスを提供することになるだろう」と述べている。
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本日、(財)エネルギー総合工学研究所(IAE)主催による「ISO 50001(エネルギーマネジメントシステム国際規格)シンポジウム」が東京・千代田放送会館で150名の参加のもとに開催された。

冒頭、山田英司・IAE専務理事が「省エネルギーの一層の推進が緊急の課題となり、また、東日本大震災を契機としてより一層の節電が社会的な要請となっている中、6月15日にISO 50001が発行された。本規格は、省エネルギー推進の有効な世界共通のツールとして、世界各地域で活用が期待されている。今回のシンポジウムは、ISO 50001を利用してエネルギー利用の効率化をはかる有用なヒントを提供するものである」と開会の挨拶を述べた。

続いて来賓挨拶に茂木正・経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部省エネルギー対策課長が「今年7月に省エネルギー対策課長に就任した。東日本大震災で、日本はもう一度省エネを見直す時期に来ており、そんな中でまさに省エネの有効なツールとしてISO 50001が発行された。この規格への取り組みを応援したい。具体的な制度等のルールづくりはこれからだが、ISO 50001を活用する中で、これからの日本の新しい省エネ時代を作っていきたい」と述べた。

このあと、各スピーカーによる講演に入った。各スピーカーの講演概要は下記の通りである。


【講演テーマ「ISO 50001の概要、標準化の背景と周辺動向」】
講師:西尾匡弘(独立行政法人産業技術総合研究所エネルギー社会システムグループ主任研究員)


米国で認証取得支援政策
ISO 50000シリーズの開発へ


20110728nishio.jpgISO 50001の規格概要、開発経緯、日本の規格対応方針について解説。特に、日本が国際会議において、ISO 9001/14001といった他のマネジメントシステム(MS)規格との整合性をとること、省エネ法の経験を生かすこと、中小企業にも適用できること、ベースラインについては原単位管理も認めるようにすることなどを主張し、規格に盛り込むことに成功してきたことを強調。
海外動向については、米国ではSave Energy Now LEADER programが動いており、10年で25%以上の原単位改善を誓言した企業は、ISO 50001の認証を受けるための技術的支援を受けることができること、欧州ではISO 50001発行後は、欧州規格であるEN 16001からISO 50001へ移行する予定であることを報告。最後にISOでは、ISO 50001の審議委員会であるPC242が、PC(プロジェクト委員会:単一規格のみ扱う)からTC(技術委員会:ISO 9000シリーズやISO 14000シリーズのようにシリーズ規格を扱える)に格上げされる。このことにより、ISO 50001をサポートする規格の開発など、ISO 50000シリーズが開発される可能性が出てきたとしている。


【講演テーマ「マネジメントシステム規格としての ISO 50001〜ISO 14001(環境マネジメント規格)との対比を中心に〜」】
講師:寺田博(IMSコンサルティング株式会社取締役)


規格の目的は「エネルギー使用の効率向上」
「パフォーマンス改善」まで要求されている


20110728terada.jpgISO 50001規格の目的と対象を明示。規格目的は、ISO 9001は「顧客満足を満たす製品の提供」、ISO 14001は「環境汚染の予防の実現」、ISO 50001は「エネルギー使用の効率向上」とし、各MS規格共通の目的は「アウトプットを通して組織が社会に貢献できること」とした。一方、適用の対象については、ISO 50001は「組織のエネルギー使用・使用量及び組織の監視、影響の下にあるエネルギーパフォーマンスに作用を及ぼす全ての変動因子に適用される」として、ISO 14001は「組織が管理できる、又組織が影響を及ぼすことができるものとして特定する環境側面に適用される」とした。
ISO 50001の要求事項の最大の特徴は「エネルギーパフォーマンスの重視」にある。これは「エネルギーパフォーマンスの把握」と「エネルギーパフォーマンスの改善」とに分かれる。ISO 14001で言えば、前者が「4.3.1 環境側面」であり、後者が「4.4.6 運用管理」に相当し、ISO 50001で言えば、前者が「4.4.3 エネルギーレビュー」「4.4.4 エネルギーベースライン」「4.4.5 エネルギーパフォーマンス指標」であり、後者が「4.5.5 運用管理」「4.5.6 計画設計」「4.5.7 エネルギーサービス、製品、設備及びエネルギーの調達」に相当する。
また、ISO 14001と比較して考慮すべき点は、ISO 14001では明確に謳っていない「4.2.1 トップのコミットメント」という要求事項があること、ISO 14001よりもデータ指向が強く、エネルギーデータから著しい使用領域を特定し、さらに「改善の機会」まで要求されていること、ISO 50001では「エネルギーパフォーマンス改善」まで要求されていることに触れ、ISO 14001認証組織は、この「エネルギー」を「環境」に変えて、「環境パフォーマンス改善」にぜひ取り組んで欲しいと述べた。


【講演テーマ「省エネルギー法とISO 50001〜エネルギー管理への活用のポイント〜」】
講師:石原明(財団法人省エネルギーセンター国際協力本部長)


省エネ法に対する整合性が確保されている
管理責任者は1人に限定していない


20110728ishihara.jpg日本におけるエネルギー管理の経験はISO 50001の規格開発に大きな貢献を果たしており、その結果、ISO 50001は省エネ法に対する整合性が確保されている。
ISO 50001と省エネ法とを比較し、下記の点をチェックしておく必要がある。


・ISO 50001では管理責任者を複数形で表示し1人に限定していないように、省エネ法でも、エネルギー管理統括者、エネルギー管理企画推進者等、複数の選任を規定している。
・ISO 50001では、エネルギーパフォーマンス指標については組織で適切なものを使用するとしており、省エネ法で規定している指標は、エネルギー消費原単位である。
・ISO 50001で要求されているエネルギーベースラインは、省エネ法であれば、前年度のエネルギー消費原単位に相当する。
・省エネ法における提出書類(中長期計画書)も、ISO 50001での「エネルギーマネジメント行動計画」の一部として使用することができる。
・ISO 50001では、重要項目について監視・測定・分析を定期的に行うことになっているが、省エネ法でも、定期報告において、エネルギー消費原単位の実績値及びその変化について記載することになっている。
・ISO 50001では法令遵守が求められているが、省エネ法は法的要求事項に相当する。等々


【講演テーマ「JIS制定等の国内動向について」】
講師:岡本 裕(財団法人日本規格協会規格開発部規格第三課課長)


JIS Q 50001制定は10月頃の見込み
省エネルギーセンターが審査員評価登録機関に


20110728okamoto.jpg現在、ISO 50001の翻訳版であるJIS Q 50001作成作業は、JIS原案作成を終え、JISC(日本工業標準調査会)での審議段階に入っており、8月末には答申(JISC会長→主務大臣)が行われ、おそらく10月頃には官報公示になる予定。
今後のJIS Q 50001の普及啓蒙策としては、ISO 50001の国内審議団体であるIAE内にISOセンターを設置して、説明会や広報活動を展開するほか、国内委員会が中心となって、同規格の詳細な解説書や入門書を10月から11月にかけて発行する予定である。
JIS Q 50001による認証・認定スキームについては、これからスタートするところである。7月25日から日本適合性認定協会(JAB)は認証機関からの認定申請の受付を開始した。審査員評価登録機関には省エネルギーセンターが対応する予定。
11月には認定機関の国際フォーラムであるIAFの総会が開かれるので、ISO 50001についての国際的な制度の枠組みはおそらくこの総会で正式に決定されるものと思われる。
5月13日付で経済産業省が「夏期の電力需要対策」(別紙5)の中で、「今夏に策定される予定のエネルギー管理システム規格について、その認証取得を政府調達の際に考慮すること等を通じて、活用を促す」と発表していたが、この件については現在省庁間で協議中の段階で、現時点ではまだ詳細な発表はできないとのこと。
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FSSC 22000(Foundation for Food Safety Certificationが開発・所有する食品安全システムであり、GFSIが承認した認証スキームである)はWebサイトにて、全世界のFSSC 22000認証組織を公表している。その中で、日本国内のFSSC 22000認証組織をピックアップすると、現時点で9工場が検索された。内容を日本語に直し下記に示す。

コカ・コーラセントラルジャパンプロダクツ株式会社 東海南工場(愛知県東海市) 
コカ・コーラセントラルジャパンプロダクツ株式会社 静岡工場(静岡市)
日本コカ・コーラ株式会社 守山工場(滋賀県守山市)
コカ・コーライーストジャパンプロダクツ株式会社 多摩工場(東京都東久留米市)
コカ・コーラウエスト大山プロダクツ株式会社(鳥取県西伯郡伯耆町)
コカ・コーラウエストプロダクツ株式会社 鳥栖工場(佐賀県鳥栖市)
北陸コカ・コーラプロダクツ株式会社 砺波工場(富山県砺波市) 
白州ヘルス飲料株式会社 白州工場(山梨県北杜市)
仙台コカ・コーラプロダクツ株式会社 蔵王工場(宮城県刈田郡蔵王町)

この中で、コカ・コーラの名称がついていない組織名として、白州ヘルス飲料株式会社というのがあるが、同社白州工場はコカ・コーラ イーストジャパンプロダクツ(株)からの受注で「森の水だより」や「い・ろ・は・す」を製造している工場だ。なので、現時点でのFSSC 22000認証組織はすべてコカ・コーラグループである。ただ今後は、日本の大手小売業やグローバルな活動を行っている食品関連企業などが認証取得に動くだろう。このあたりについては、アイソス5月号(4月10日発行)の特集記事で明らかになる。
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ISO 22000(食品安全マネジメントシステム)にBS PAS 220(食品製造に対する食品安全のための前提条件プログラム)を組み合わせたFSSC 22000の認証に海外認定機関のロゴマークがつき始めた。

欧州の認定機関グループであるEA(European co-operation for Accreditation)は、33からなるメンバー認定機関に対して、2010年7月からFSSC 22000の認定手順等の準備をしていたが、2011年1月1日から正式に認定サービスの適用をスタートさせた。欧州の認定機関からFSSC 22000の認定を受けた認証機関は、本年からFSSC 22000認証に認定機関のロゴマークを貼付することができる。EAメンバーで日本で馴染みのある認定機関としては、UKAS(英国)、RVA(オランダ)などがある。

こういった動きを背景に、海外の認定機関からFSSC 22000認定を受けている認証機関は、一斉にWebサイトで、本年からFSSC 22000認証に認定ロゴマークが貼付されることを謳い始めている。

日本の認定機関であるJABは、昨年末にFSSC 22000の認定サービスの準備を開始したばかり。JAB広報によると認定サービス開始は本年3月中旬を予定しているとのこと。
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6月25日付でISOから顧客満足の監視及び測定のガイドライン規格であるISO/TS 10004:2010が発行された(TSは技術仕様書の意味。数年後の審議ステップで正式な国際規格になるか、廃版になるか決定される)。これは、品質マネジメントの顧客満足シリーズであるISO 10000シリーズの一環として開発されたもので、すでにISO 10001:2007(行動規範)、ISO 10002:2004(苦情処理)、ISO 10003:2007(紛争解決)が発行済み。

ISO/TS 10004で取り扱われている内容は次の5つ。
・顧客満足の概念と原則のガイド
・顧客満足の監視及び測定のフレームワーク
・顧客満足の監視及び測定の計画
・顧客満足の監視及び測定のプロセス
・顧客満足の監視及び測定の維持及び改善

ISO Storeで購入可能。値段は118CHF(今日のレートだと9,794円)。

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3月3日にISOが発表したプレスリリースによりますと、ISO 26000という番号が付いている社会的責任(SR)の国際規格が、5月にデンマーク・コペンハーゲンで開催される国際会議(ISO/WG SR)において承認を得ることができれば、FDIS(最終国際規格案)作成に入る予定です。このあと、このFDISが承認されれば、続いて2カ月投票が行われ、そこで賛同を得ることができれば正式な国際規格として年内に発行される見込みです。

現在、ISO 26000はDIS(国際規格原案)の段階にあり、ISOのWebで公開され、日本規格協会のWebでは翻訳版も公開されています。今後、FDISも発行されれば、それも同じように無償公開されるのかどうか、この点についてもISOで議論されているようです。

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587-sr-thumb-300x225.jpg10月16日、東京で第25回ISO/SR国内委員会が開催されたので傍聴に行った。同会はISOで現在DIS(国際規格原案)まで作業が進んでいるSR(Social Responsibility:社会的責任)の国際規格について審議を行う委員会で、今回の主要課題はCD(委員会原案)からDISへの変更点の報告と意見交換。この委員会後のスケジュールは、委員会、各ステークホルダー、委員会外(一般)からのコメントを回収し、それを元に11月末から幹事会でDISコメントの日本案を作成開始、2010年2月14日にISOへコメントを提出すると共に、DIS投票(DISに賛成するか否かを表明)を行う。5月17日から始まるコペンハーゲン総会では各国から寄せられたコメントが審議され、うまく事が運べばそのままFDIS(最終国際規格原案)に進むことになり、同年9月にはIS(国際規格)発行となる。国内委員会事務局によると、DIS作成に際して、日本側からのコメントの7割が採用され、質の高い日本のコメントが国際会議で注目されているとのことだ。
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585-terada11-thumb-250x222.jpgISO/TC207(環境マネジメント)とISO/PC242(エネルギーマネジメント)の両方の委員を務める寺田博さん(IMSコンサルティング取締役)にお会いしました。寺田さんによると、現在ISOのJTCG(Joint Technical Coordination Group/合同技術調整グループ)というところで、あらゆるマネジメントシステム規格に共通して使用すべき基本構成要素や用語について審議が行われており、規格の構成要素については基本合意がとれているそうです。このグループには、ISO 9000を審議しているTC176や、ISO 14000を審議しているTC207をはじめ、食品や情報セキュリティなど、ISOマネジメントシステム規格を審議しているさまざまな技術委員会のメンバーが参加しています。

合意がとれている構成要素は、マネジメントシステム規格は次のような6つの章立てで作成しようというものです。

・組織の状況 (適用範囲など)
・リーダーシップ及び計画 (方針、責任と権限、目的、計画など)
・支援要素 (経営資源、力量・訓練、コミュニケーション、文書管理など)
・運用 (運用管理、不適合管理など)
・パフォーマンス評価 (監視・測定・分析、マネジメントレビューなど)
・改善 (是正処置、予防処置、継続的改善など)

寺田さんはこの6つの要素を非常に重要視しています。というのも、「ISO 9001やISO 14001の次期改訂版には、おそらくJTCGの基本構成要素が採用されるだろう。それであるなら、現在作成中のISO 50001(エネルギーマネジメントシステム規格)は、今からJTCGの基本構成要素を取り入れたほうがいい。取り入れた上で、良い規格に仕上がったとすれば、ISO 50001は、今後のISOマネジメントシステム規格づくりの見本になる」(寺田)からです。
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ただいま認証規格増殖中

ISO 50001(エネルギーマネジメントシステムの国際規格)を審議するISOの委員会は、なぜTC242ではなく、PC242なのか? TCはTechnical Committee(技術委員会)のことで、PCはProject Committee(プロジェクト委員会)のことであるのはわかっていたのですが、どういう意図で使い分けているのでしょうか。 この、ちょっと規格オタク的な疑問をずっと持っていたのですが、先日開催された「ISO 50001の策定に関するシンポジウム」に参加して、この問題が氷解しました。産業技術総合研究所の西尾匡弘さんが講演の中で、「TCは複数の規格を策定している委員会で、PCは単一の規格のみを策定する委員会です」と解説してくれました。

例えば、TC176はISO 9000シリーズと呼ばれる複数の規格(9000、9001、9004 etc.)を審議していますし、TC207はISO 14000シリーズと呼ばれる複数の規格(14001、14004、14005 etc.)を審議しています。一方、PCの場合は、PC242は2010年もしくは2011年発行のISO 50001だけ、PC236は2012年発行を目指しているISO 21500(プロジェクトマネジメントのガイド)だけ、PC241は2009年末発行を目指しているISO 39001(道路交通安全マネジメントシステム)だけを審議しています。

ただ、ISO自体もTCとPCをそれほど峻別していないようです。ISOのウェブサイトには、現に "TC 242
Project Committee: Energy Managemen"という表記があるくらいですから。

さて、ここでより大きな問題になるのは、TCかPCか、ということではなく、単一規格だけを扱うPCが最近、俄然増えてきていることです。PCは規格を1個しか扱いませんから、当然機動力があります。より少ない委員の数で、より少ない時間でコンセンサスをとって規格発行まで持ち込むことができます。この数年の間に、ISO内でPCが増殖し、そのPC内で審議され発行される認証用として使えるマネジメントシステム規格が増殖してきているのです(今年から年1本ペースで新しいマネジメントシステム認証規格が生まれていきます)。どうして、そんなに急いでISOは認証規格を増殖する必要があるのでしょうか? それに対して、産業界が表立って反対していないということは、賛成しているということなのでしょうか? ISOマネジメントシステムの国際会議に出席しているエキスパートによくこの質問をするのですが、明確な回答はまだいただいていません。
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