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環境の最近のブログ記事

ISO 14001は、昨年11月のISO/TC207の会合において、全員賛成のもとで次期改訂作業に入ることを可決。2月20日〜22日開催のベルリン会議が、その改訂作業のための第1回会議となる。今後、3年弱の議論を行い、2014年秋には改訂版が発行される予定。現行のISO 14001:2004は第2版で、初版は1996年に発行されているが、初版から第2版への改訂は追補的な内容にとどまっていたが、次回の改訂は「大改訂」となる。

次期改訂で議論される主な項目は次の7つが予定されている。
1.環境パフォーマンス、環境パフォーマンス指標の要求事項の強化
2.法令順守へのコミットメント、知識・理解の実証という概念の考慮
3.ライフサイクル思考及びバリューチェーンの観点、本業プロセスでの戦略的考慮
4.コミュニケーションに関する戦略的、体系的なアプローチの導入
5.要求事項への適用が序々に広がるような成熟度評価の適用についての考慮(認証取得15年の企業と、始めて認証を取得する企業とを、同じスペックで審査するのか? グレード別審査もやっていいのではないか? という議論)
6.ISO 26000では、環境課題として「汚染の予防」「持続可能な資源の利用」「気候変動の緩和と適応」「自然環境の保護と回復」の4つを掲げているが、ISO 14001は主に「汚染の予防」だけである。それでいいのか?という議論
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JAB環境大会への期待

日本適合性認定協会が来年2月14日、東京・有楽町朝日ホールで恒例の「JAB 環境ISO大会」を開催する。今回は、前半はISO 14001の次期大改正についての情報提供、後半は環境ISO組織の東日本大震災への対処についての事例紹介とパネルディスカッションという内容。おそらく相当な数の参加申込みが来るのではないだろうか。

個人的には、後半の部でリーダー役をつとめる摂南大学准教授の山本芳華さんの発言に注目している。昨年2月の「JAB 環境ISO大会」で、ISO 14001登録歴10年以上の3社がEMS活動の「見える化」にどのように取り組んでいるかを紹介したプレゼンは見事だった。
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省エネルギーセンターが主要都市でセミナーをやっていると、西高東低が顕著なテーマがあるそうです。それは、中国に関するエネルギー事情。これについては西に行くほど、フロアーから質問が数多く出るなど、関心の高さがうかがえるとのこと。以下、中国のエネルギー事情と最近の規格政策を紹介します。

中国は世界最大のエネルギー消費国であり、世界最大の電力生産国でありながら、急増する電力需要に対応し切れない状態が続いています。エネルギーの主力は石炭であり、一次エネルギーの7割を占めることから、酸性雨などの環境影響が深刻化しています。それだけに石炭からLNG、再生可能エネルギーなどへのシフトが急ピッチで進んでいます。

エネルギー効率は1980年以降、大幅に改善されており、政府目標は2010年までに2005年比20%のエネルギー原単位低減です。中国の省エネ法も、現在より厳しい内容に改定中です。

中国では2009年9月にエネルギーマネジメントシステムの国家規格であるGB/TS2331-2009を発行しています。この規格はベンチマークに向けての改善が大きな特徴です。現在、ISO 50001などエネルギーマネジメントシステム国際規格の審議を行っている技術委員会であるISO/TC242では、米国・ブラジル・英国と並んでリーダーシップをとっています。

さらに、中国提案によって、Energy Saving(省エネルギー)の技術委員会であるISO/TC 257が立ち上がり、2011年5月末に北京で第1回目の会合が開催されています。TC257では、中国はフランスとペアで議長国となっています。中国は、各種のエネルギー削減プロジェクトが進行中で、これを評価するための国際的な基準が必要でした。それをこのTC257でやろうという国家的な意図があるようです。
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Vantage Point 1996年3月6日

各業界のトップ企業がまずISO 14001を取ろうということになって、じゃあ、うち(新日本製鐵名古屋製鐵所)とトヨタ自動車(高岡工場)さんとで、最初に一緒の日付で取ろうということに決めたのです」

新日鐵・元環境部長が1996年当時を振り返って語った発言。
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アミタの取材を受ける

先日、廃棄物管理ソリューションと環境マーケティング支援を主事業とされているアミタエコブレーンという会社の取材を受けました。インタビューされた方のお一人は冒頭に「うちもかなりニッチですが、おたくはさらにもっと狭い所を狙った非常にマニアックなお仕事をされておられますね」と感心しておられ、私はこれを褒め言葉と受け取り、気持ちよくしゃべり始めました。

当日の取材内容はこちら
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ぬか喜びの恥ずかしさ

「中尾さん、あなたは10年先のことを考えてビジネスをやっておられます・・・」

つい先日、ある雑談の場で
環境分野で著名な女性にそう言われ
すっかりうれしくなって
「いやぁー、そりゃあー、買いかぶりですよぉー」
と言って照れるはずだったのに

すぐそのあと
「ですが、私は100年先のことを考えています」
という続きがあって
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速報 JAB環境ISO大会(2010)

日本適合性認定協会(JAB)主催による「2010年度 JAB環境ISO大会」が2月17日、東京・有楽町朝日ホールで開催された。今回のテーマは「情報開示 - 環境ISOの信頼性向上のために -」である。以下、進行順にスピーカーと講演概要及びパネルディスカッションを紹介する。

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EMS低炭素社会実現フォーラム/カーボンマネジメントシステム研究会が作成作業を進めているカーボンマネジメントシステム(CMS)基準の要求事項案全文が、アイソス3月号(2月10日発行)に掲載されています。

正式には4月に第一版が公表される予定ですが、ドラフトの段階の要求事項全文が載っています。主たる要求事項である「共通要求事項」のほか、「エネルギーに関する要求事項」「GHGに関する要求事項」も含まれています。CMSに関心のある方は一度ぜひ読んでみてください。

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地元の自治会の役員会に出席しました。どこもそうでしょうけど、当地も「環境」が重要課題になっています。

年に3回実施する環境整備(ゴミ拾い)は自治会が主催するのですが、これまでは自治会に入っていない家の人には声をかけていませんでした。ですが人手不足なので、非自治会員の家にも参加を依頼する回覧板を回すことにしたのです。すると、多くの非自治会員の方々が参加してくれるようになりました。しかし、一方で、参加している
非自治会員が参加していない非自治会員の方を非難するようになり、仲違いが起こりました。また、環境整備の日が、非自治会員を含めた地域全員に事前に周知されるようになったので、その日の前日とか前々日にわざわざ山林や田んぼのあぜ道などにゴミを捨てる人が出てきました。自治会の会合では「だから、最初から自治会の人間だけで環境整備をやっとけば良かったんだ!」と怒り出す人まで出る始末。

Aという問題が起こり、それに対してBという対策をしたら、そのために新たなCという問題が生じた、まさにシステム思考を試すケーススタディのようでした。
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20100714kouzuma.jpgカーボンフットプリント(CFP)ラベルを貼付した製品の市場流通が始まった2009年10月頃、産業環境管理協会やCFP普及連絡会などが主催する説明会では、経済産業省提供のプロモーションビデオが紹介され、CFP発祥の地である英国・ロンドンの街角で一般消費者がインタビューを受け、「環境意識の高い消費者はCFPラベルが付いた商品を買うと思うよ」と答えるシーンが出てきたのを覚えている。欧州では盛り上がっており、日本もぜひやるべきだと、そのビデオは訴えていた。

本当に欧州では盛り上がっているのか? 上妻義直さん写真:上智大学経済学部教授)は、まったく逆だと言う。

「英国で最初にCFPラベルを付けた3社のうち、今も付けているのは、ウォーカーズというペプシコの子会社だけだ。なぜかというと、製品のCO換算の計算に膨大なコストがかかるし、消費者からは「数字の意味が分からない」などのクレームが多かったからだ。経産省は2008年の夏くらいからCFP試行制度への取り組みを始めているが、その概算要求は2007年末から2008年始めくらいの間にやっているはず。ところが2008年2月には、EU内の産業界も消費者団体も、CFPラベルを表示することに強く反対していることがEUの報告書の中に出ている」(上妻)

上妻さんの言う通りだと、日本で始まった時、欧州では終わっていたことになる。国だから、経産省だから、正しい最新情報を提供してくれるとは限らない。役所が、自分の仕事の確保のためにやっていることもあるのだから。注意しなくては。
自戒の念を込めて。

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ISO認証機関であるトーマツ審査評価機構日本能率協会日本品質保証機構の3機関が協力して、カーボンマネジメントシステム(CMS)の基準開発と同基準を企業に適用した場合の検証作業に乗り出した。環境関係の基準や制度、情報管理の手法等が毎年開発・実施されていく中で、それらをすべてカーボンという括りで統合したマネジメントシステムをつくり、それを検証していこうという試みだ。

すでにこの取り組みはスタートしており、2010年度は、とりあえずCMSの基本システムをまず開発し、それを企業に導入してもらって検証していく予定だ。名乗りを上げている企業は、アスクルとオムロン。この両社、自らこの基準を導入したいという気持ち半分、この基準導入の経験を生かしたビジネスができないかという目論見もある。基本システムのベースは、ISO 14001+ISO 50001とする予定。2010年度後半からはGHGパフォーマンス基準の開発、2011年度からはカーボン情報管理基準の開発へと発展し、最終的には2012年度末にはCMS基準を完成させるとしている。


【写真はCMSの推進母体である「カーボンマネジメントシステム研究会」設立発表会に出席した3機関の代表。左から稲永さん(トーマツ審査評価機構)、穂高さん(日本品質保証機構)、池上さん(日本能率協会)】
20100525CMS.jpg

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日本でカーボンフットプリント(CFP)マークを貼付した製品の市場流通が始まったのが昨年10月、貼付製品の店頭販売が始まったのが今年2月。なので、日本のCFPって、まだ始まったばかりなのですが、早くもCFPの目玉である数値表示をやめようという動きが欧州で出てきているという報告が発表されました。CFPでは、商品またはサービスからライフサイクルを通じて排出される温室効果ガスをCO2に換算した相当量を「△△g」といった感じで数値表示しています。その表示をやめるわけですから、何のためのCFP(もともとCO2を数値表示だけで簡単明瞭に見える化しようというのがCFPの開発意図ですから)やら分かりません。

20100525kouzuma.jpgこの報告は、5月25日に東京で開催された「カーボンマネジメントシステム研究会」設立記念講演で上智大学教授の上妻義直さん(写真)が講演『カーボンラベル・ザ・デイ・アフター(欧州カーボンラベルのその後)』の中で発表したものです。その講演ではスライドを使って、欧州で使用されている数値表示のないCFPラベルを貼付した製品の写真が紹介されていました。「CO2換算の数値だけでは、その製品を作っている企業がどれだけ環境にヨイことをしているかどうかを測れない」「そもそも表示された数値の算定方法自体が厳密なものではない」といった批判が噴出していることが原因のようです。2006年に英国で始まったCFPは、欧州ではその後(ザ・デイ・アフター)こうなっているのだ、というわけです。

今年2月に開催された経済産業省などが主催した「カーボンフットプリント国際ワークショップ」では、世界中がCFPに積極的に取り組んでいる様子が報告され、当たり前かもしれませんが、CFPに数値表示をしない動きがあるというようなネガティブ報告はありませんでした。実際、上妻さんが報告されたような動きが欧州で高まっているとすれば、日本のCFP制度にもやがて影響を与えることでしょう。これも数年遅れでザ・デイ・アフターが来るのでしょうか。
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100405set.jpgISO 14001の審査受託を主業務とする株式会社大島マネジメントシステム研究所(本社・東京都)の設立10周年記念パーティーが4月5日横浜で開催された。同社社長の大島義貞さん写真一番上)は、ISO 14001草創期から活躍された方で、TC207国内委員会のメンバーとして規格作成に参加するとともに、日本品質保証機構(JQA)のEMS審査の立ち上げを行った人でもある。

来賓者あいさつでは冒頭、TC207国内委員会において実質的には団長の役割を果たしていた吉澤正さん(帝京大学教授、写真上から2番目)が「TC207では、環境のエキスパートとしていろいろお世話になった」と感謝の辞を述べた。
続いて、JQA理事である穂高志郎さん(写真上から3番目)は「私は建設会社である佐藤工業にいた時代に大島先生からEMSの指導を受けた」と恩師を称えた。
乾杯の挨拶では、品質保証総合研究所(JQAI)社長の水野一彦さん(写真上から4番目)が「JQAの環境審査は大島さんが作ったといっても過言ではない」と絶賛した。

ISOの仕事を10年間続けるだけでも大変なことだが、さらに、周囲の人々に祝福されて成功裏に10周年を迎えることができた人は、この分野では数えるほどしかいないと思う。


【大島義貞さんの主要著書】
・環境マネジメントシステム構築の手引き 
(日科技連出版社) 
・中小企業の環境マネジメントシステム 
2004年改訂版対応(日科技連出版社)

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100217uehara.jpgカーボンフットプリント制度(商品またはサービスのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して表示する仕組み)の試行事業において、いち早くPCR(商品またはサービスごとにCO2に換算した排出量の算定基準)認定を受け、国内販売を開始したイオンのPB商品。流通大手とはいえ、非メーカーが製品のライフサイクルをトレースして排出量を算出するには相当な手間と人材がかかる。かといって、カーボンフットプリント(CFP)のマークを貼付した商品が今後一気に売れ始めるのかというと、知名度からいって、まだそんなに大きな期待は持てない。では、CFPに取り組むことは、イオンにとってどのような投資効果があるのだろうか? イオン株式会社グループ商品最高責任者付の植原千之さん(写真)に聞いてみた。


ムダをみつけるためにCFPというテクニックを使う

─CFPに投下した分だけのコストを、CFP商品の販売で取り返せますか?

植原:CFPを貼付した商品を販売することで、PCRに基づいて計算するという手間やコストを吸収するということを目指しているのではありません。自分たちでムダを見つけるために、CFPというテクニックを使っているのです。我々にとっては、事業改革、マネジメントを変えていくツールとして、まずCFPというのがあるのです。

─「ムダを見つけるため」というのは、具体的にはどのような取り組みになるのでしょうか?

100217CFP.jpg植原:CFPの対象となっているPB商品を作ってもらっている、ある食品メーカーの経営者は「コストを下げろ、コストを下げろと社内で言っても、社員は何か追い詰められるような気持ちになるばかりだ。しかし、CFPの取り組みというのは、環境に良いことをやっているという誇りがあるので、社員も能動的に取り組んでくれた。仕事の中の環境面でのムダを取り除いていくことによって、『CO2が減ったよという社員の嬉しそうな声が上がる一方で、結果としてそれがコスト低減にもつながっていることに気づいた」と話しておられました。サプライヤーさんとイオンとの間には、従来からムダをなくしてコストを下げていこうという共通認識がありますが、今は違う言葉で、つまりお互いに「環境のムダ」を見つけ出そうとしています。結果的に、それがコスト低減に結びつく余地もあるはずですから
(詳細はアイソス5月号で紹介)


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速報 JAB環境ISO大会(2009)

日本適合性認定協会(JAB)主催による「環境ISO大会」が本日東京で、「環境ISOの有効活用と活動の見える化─事例研究─」をテーマに開催された。前年度もほぼ同じテーマで開催され、有効活用(環境保全と経営の両立のために、環境ISOの仕組みや手順をうまく活用すること)のためのISO認証制度の役割とその活用実態を事例に基づいて検討したが、今回はさらに多くの事例を分析し、課題の深化を行うのが目的である。


井口新一さん
「日本が世界をリードするという意識で取り組んでいきたい」


iguhi1002.jpg冒頭、JABを代表して専務理事・井口新一さんが挨拶。まず、毎年恒例の「環境ISOビジョン2015」の解説に入った。その中で、次年度(2010年4月開始)はビジョンの5項目の中で今まで一番手薄だった「環境ISOの普及促進(特に中小企業への浸透)」に力を入れていくと述べた。次に世界におけるEMS動向についてグラフで解説、世界のISO 14001認証件数は約19万件だが、その40%を首位の中国と第二位の日本が占めている。すなわち、日本のEMSに対する組織の取り組み、審査の仕方自体が世界のモデルになり得る。日本が世界をリードしていくという意識で取り組んでいきたいと語った。また、日本のEMS登録件数について、ISO Survey集計とJAB集計の間に約1万件ほどの開きがあることを指摘。その理由はまだ分からないが、JABが認証書の枚数でカウントしているのに対し、ISOでは認証されたサイト数でカウントしているのではないか。日本もサイト数でカウントすると、昨年よりも約7千件増えており、このまま推移すれば「環境ISOビジョン2015」の目標8万件を達成できる可能性があると述べた。昨年まではそんなことは言っていなかったのに(つまりJABは正攻法である認証書枚数でカウントするという立場)、ここに来て「サイト数で計算すれば」と言い出すなんて、井口さんもチャッカリしてる。


佐野真理子さん
「一番重要なのは消費者との双方向コミュニケーション」


sano1002.jpg続いて、主婦連合会事務局長の佐野真理子さんによる基調講演で、テーマは「消費者の視点から認証制度の信頼を考える」。最初に、EMS認証制度の課題は、2年前の経済産業省による「マネジメントシステム規格認証制度の信頼性確保のためのガイドライン」の通知に表れており、ここで制度全体のあり方が問われたとのこと。佐野氏にとって、制度信頼性を考える上での基準はこの「ガイドライン」にある。近年、認証組織の不祥事が続発し、認証に対する不信は認証組織だけでなく、認証機関や認定機関にも広がった。そこで信頼性確保のために、「ガイドライン」に対するアクションプランが出された。これは事態改善の第一歩である。今後はさらに、消費者相談への対応にも力を入れてほしい。認証制度の見える化に向けた行動で一番重要なのは、制度関係者と消費者との双方向コミュニケーションであると述べた。


西尾チヅルさん
「6社の取材事例で環境活動の見える化を紹介」


nishio1002.jpg午前中最後の講演として、筑波大学大学院教授・西尾チヅルさんが、昨年度の議論内容のレビューと今回の事例報告での着眼点について解説。前回はISOを積極的に活用している事例としてパナソニック社とブリヂストン社の2社の取り組みを紹介したが、両社とも大企業であり、事例がわずか2社ではとお考えの方もいるだろう。そこで今回は6社を取材した上で事例紹介し、特に「環境活動の見える化」の手段としての内部監査に焦点を当てて提案したいと述べた。


原田充裕さん
「うまくいっている会社は業務目標とISO目標が一致している」


harada1002.jpg午後からは事例紹介とパネルディスカッションである。第一番目の事例紹介として、品質保証総合研究所(JQAI)セミナー開発部長の原田充裕さんが「様々な局面での見える化への取り組み」をテーマに講演。建設業、専門商社、製造業の中規模組織における取り組みを紹介した。
【建設業】
認証維持中心の取り組みだったので、自社に合ったシステムにカスタマイズされておらず、形式的な内部監査が実施されていた。そこで通常業務と一体化して運営するMSにするべく、まず業務目標とISO目標の一致、モノマネではなく自社の実情に合ったシステムへの再構築などに着手した。内部監査においては、これまでの要求事項の順番に沿った逐次式監査をやめ、目標達成状況を確認する監査に切り替えた。こういうことができる前提として、先に業務目標とISO目標の一致がある。また、目標未達に対する「不適合」についても、たとえ目標達成率に達しなかったとしても、「達成に向けて取り組んでいる」「未達の原因を考えている」といった取り組みがあれば「適合」とした。監査の質問方法も、従来のYES/NOで回答できる質問ではなく、オープン・クエスチョン方式に変えた。こうすることで被監査側からは「実情を聞いてもらえるようになった」「会社に対して問題提起ができるようになった」などの評価が生まれている。内部監査員は部長級が中心である。審査側に対しても、自分たちの監査手法について説明し、YES/NO方式の審査質問ではなく実情をありのままヒアリングしてもらう審査方法に転換してもらうことをお願いしたとしている。
【専門商社】
総合商社傘下の電子部品関係の専門商社3社が合併後にシステム統合した事例。3社ともQMS・EMSの両方の認証を取っているが、業務目標とISO目標を一致させ、本業の中でMSに取り組んでいる。内部監査への取り組みで特徴的なのは、社員全員を内部監査員にしようとしているところ。すでに200人の社員のうち、内部監査員が100人を占めている。また内部監査報告書には、監査結果だけでなく、その結果に至る議論のプロセスや意見なども記載し、監査の見える化を徹底させている。
【製造業】
環境ブランド商品が全商品の半分を占める文房具メーカーの事例。内部監査については特にここで記載すべき内容は報告されなかった。(プレゼンターの取材不足なのか、それとも取材先にネタがなかったのか?)


山本芳華さん
「自社の特徴をEMSに生かすことが継続の鍵」


yamamoto1002.jpg第二番目の事例紹介は、摂南大学准教授の山本芳華さんが「経年的EMS導入がもたらす見える化の方向性」をテーマに講演。ISO 14001登録歴10年以上の3社(設計・デザイン会社、総合商社、開発研究所)が、自社の個性に合わせて、EMS活動の「見える化」にどのように取り組んでいるかを紹介した。
【設計・デザイン会社】
業務はオフィス活動が中心なので、その活動に限れば環境負荷は小さい。しかし、同社の設計が反映された構造物の環境影響は大きいので、その間接影響をマネジメントすることがEMSのポイントになる。そうなると、部門や担当者を越えて設計段階での配慮項目を情報共有する必要があり、業務に則して作成されたISO 14001帳票類をイントラネット化することでそれを実現した。また、この会社では社内で作成した環境配慮項目のフォーマットを外部組織や自治体に共有可能な状態で公表し、それによって社内と社外の環境に関する評価システムを一致させた。こうすることで業界を環境面で主導できるし、一方で社内での評価体制への信頼性が増した。社内外の評価基準が一致することで、内部の環境活動がより本来業務に則した形になったという
【総合商社】
商社なので業務そのものはオフィス活動であり、それだけだと環境負荷は小さい。だが、総合商社が投融資先や取引先に与えるビジネス上の影響力(環境における間接影響力)は甚大である。そこで自社だけでなく相手先を含めたビジネス全体での大きな環境配慮体制を構築した。同社では毎年、各ユニットの担当者が、自分が担当する商品や事業投資先の環境側面の抽出や環境影響評価を実施している。非常に多くの社員が内部監査を実施しており、EMSが身近な形で浸透している。ビジネスベースで環境管理体制を強化しているのが大きな特徴。
【開発研究所】
ここも、オフィス活動と小規模機器・物質の管理が中心の環境負荷が小さい組織。しかし、研究開発の結果、市場に出た商品の環境影響は大きく、そのマネジメントがポイントになる。ここでは、研究所でEMS活動に携わったメンバーが、数年後には研究成果を持って事業所へ異動し、そこでEMS活動が拡張し、事業所間でシステムの共通理解が生まれるといった成果が出ている。育った人材が他所で成果を上げていくという、EMS人材の母体のような研究所である。ここの内部監査はもっぱら若手に任せるという(前述した建設業の事例では部長級が内部監査員の主体であったのと対照的)。これには、「監査が人を育てる」という教育的効果もねらっている。研究所という性格からか、新人教育を徹底し、独自の研究テーマに対して環境配慮ができるように人を育てているのが大きな特徴。
最後にインタビューをすべて終えて思ったのは、自社の特徴を生かしたEMSを構築することが継続の鍵になるとのこと。


パネルディスカッション
事例では監査員の階層はまちまち


panel1.jpgこのあと、前述の原田さん、山本さんと、統計数理研究所教授の椿広計さん、日本マネジメントシステム認証機関協議会を代表して稲永弘さん、日本適合性認定協会を代表して久保真さんの5人をパネリストに迎え、西尾さん司会によるパネルディスカッションが行われた。パネリストの自己紹介のあと、司会がフロアーからの意見を求めた。パネリストとフロアーとの質疑応答は次の通り。

Q1:事例紹介で若い社員が内部監査をやったり、社員全員に内部監査をやらせるといった話が出てきたが、新人に有効性の確認ができるのだろうか? また、内部監査員は多ければいいというものでもあるまい。
原田:私のセミナーでは管理職が内部監査をやることを推奨している。社員全員に内部監査をやらせる事例を紹介したが、内部監査で指摘されても指摘の意味が分からないとか、どう是正すればいいのか分からないといった話をよく聞く。社員に内部監査を経験させることで、そういった知識が早く身につくと思う。
山本:若手社員といっても、入社3〜5年の社員のことで、まったくの新人に内部監査をやらせるわけではない。事例で紹介した研究所では、若い社員でも1つの研究成果を実現するには自分で責任ある管理ができなくてはいけないし、そういう管理ができるからこそ他の事業所に異動してもEMSの管理ができ、内部監査もできるのだと思う。

Q2:山本さんが事例紹介した3社では、審査機関にはどのような対応をしていたのか。
山本:3社とも積極的にEMSを回しておられたので、ある程度自分たちのスタイルを理解してくれる審査機関とコミュニケーションを取っておられたのだと思う。


原田さんが7つの監査手法を披露
稲永さんが質問手順を紹介


panel2.jpg続いて、内部監査に対する取り組み状況についてのJABのアンケート調査結果が久保さんから紹介された(この内容は2月26日までにJABのWebサイトに掲載されるとのこと)。この中の「内部監査の達成度」という項目では、登録1年以上3年未満の認証組織では約4割、登録6年以上の組織では約3割が、「不十分」「やや不十分」と回答している。司会の西尾さんは「まだまだ不十分という回答が多いが、どうすれば充実した内部監査ができるのだろうか?」と、原田さんに振った。そこで原田さんは「たぶん9割くらいの企業が、要求事項の項番順に内部監査をしていると思う。しかし、経営の狙いによっていろいろな内部監査の方法がある」として、7つの監査手法を紹介(詳細はアイソス3月号74〜77頁参照)。例えば、経験の浅い若い人が監査をやる場合は「業務フロー検証型」がいいし、ベテランの管理職なら「目標達成検証型」がいいかもしれない。監査側と被監査側がどのような組み合わせであるかによって、監査の手法も変える必要があると述べた。

また、監査ではどのように質問をしていけばいいのかについて、稲永さんは次のように説明した。例えば、手順監査の場合であれば、最初に「担当者が手順を理解しているか?」を質問する。続いて、「実際にその手順通りに実施しているか?」について質問する。普通の監査はここで終わってしまっている場合が多い。しかし、さらに一歩進める必要がある。次の質問は「その手順自体は効果的か? 効率的か?」である。監査員は「話し上手」でなくてはならないし、「聞き上手」でなくてはならないが、さらに「話させ上手」であることも必要だと述べた。


組織の審査への要求がかなり高度化

続いて話題は「組織が期待している審査とは?」に移った。最初に久保さんがJABアンケート調査による回答結果を披露。その結果から久保さんは、組織は有効性審査を求めており、そのためには審査員は組織の業務内容をよく理解していなければならないと述べた。一方、組織側を代弁する形で、原田さんは「内部監査が重点テーマを決めてきちんと行われているか」あるいは「自分たちの内部監査の強み・弱みは何か」といった点を審査して欲しいという声が出ているとし、山本さんは、「審査では事務局+アルファの人から話を聞くだけでなく、もっと多くのメンバーから話を聞いて欲しい」「現在のマネジメントシステムの次の一歩になるものを気づかせて欲しい」といった声が出ているとしている。


求められるEMSの取り組みプロセスの開示
情報公開はトップランナーが拓く


最後の話題は「審査結果の情報公開」について。これについては、久保さんがガイドライン対応委員会が発行した「アクションプラン」を紹介し、認定行為の透明化については公開準備を進めている最中で、認証結果の公表についてはまさにこれから検討を始めようとしているところだとした。椿さんは本件について、「EMSは現状だけでなく、将来にわたって環境に良いことをやってくれることを保証する、おそらく唯一の仕組みである」とし、認証を取ったことを公開するだけでなく、EMSを導入した狙いや、どのような問題があって、それにどのように対応しているのかなど、いわゆるPDCAでやっている中身を開示することが必要だと思う。今後は、情報開示に積極的な企業がトップランナーとなり、情報公開促進のドミノ効果を起こしてもらいたいと述べた。

最後に司会がフロアーから発言を求め、富士通・古賀剛志さんと環境ISOシステムサポート研究所の市川昌彦さんの二人が次のようにコメントを述べた。
古賀:情報公開の話がかなり前から論議され続けているが、一向に進んでいない。コンセンサスが得られていないからだ。欧州ではもうやっている。日本ではまず組織が主体となってやるべきだ。情報公開には機密の問題がつきものだが、これはもうトップランナーがやるしかないだろう。本日の話をぜひ進めて欲しい。また、まだ本業とつながっていないEMSが存在するが、もう形だけのEMSは限界に来ていると思う。この壁を打ち破っていかなくてはならない。
市川:「不適合」や「不祥事」を公開するだけが「情報公開」なのか? 「良いコミットメント」を積極的に公開するのも「情報公開」である。ISOを前向きに進めよう。情報公開もプラス側面をどんどんやっていくべきではないか。

このあと司会の西尾さんがこれまでの議論のポイントを総括し、閉会となった



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680-majime-thumb-200x249.jpg本日、社団法人産業環境管理協会(JEMAI)の須田茂理事から、LCAの見える化の一環である「エコリーフ」及び「カーボンフットプリント(CFP)」の日本における取り組みについて話を伺いました。須田さんは1993年にISO/TC207(環境マネジメント)でISO 14000シリーズの一つとしてLCAの規格化の議論が始まった頃から、わが国のLCA活動を主導してきた方です。

「エコリーフ」は、資源採取から製造、物流、使用、廃棄・リサイクルまでの製品のライフサイクル全体を通じての環境データを定量的に表示するタイプの環境ラベルであり、「カーボンフットプリント」は、商品・サービスのライフサイクルの各過程で排出された温室効果ガスの量を合算し、その全体量をCO2量に換算して表示する環境ラベルです。前者は、CO2に限らず、さまざまな資源の消費負荷や大気・水域・土壌などへの環境排出負荷など、扱う対象は幅広く、それだけ表示されるデータは詳細であり、3枚のシートで表現されますので、製品自体に全情報を貼り付けるのは無理で、ほとんどの情報はWebで検索して見ることになります。一方、後者はCO2のみを扱うので、環境情報jとしては非常に偏っていますが、ラベルにはCO2換算排出量のみが記載されているので、明快に消費者に訴えることができます。

このように両者にはそれぞれ一長一短がありますが、カーボンフットプリントについては、現時点で既にPCR(商品種別算定基準)作成ワーキンググループが70グループを超えており、21年度中には100件近くに達すると見込まれているので、カーボンフットプリントの表示は急速に広がるでしょう。そんな中、エコリーフ登録事業者からは「LCAによる定量的表示という点ではエコリーフもカーボンフットプリントも同じなのに、両者では細かい基準や方法が異なるため、両方とも取り組もうとすると二重手間になる」という声が出ているそうです。これについて須田理事は次のように回答してくれました。

「現在は基準や方法が異なるところがあるため、同じ製品であっても、エコリーフとカーボンフットプリントでは、別々の取り組みになります。なので、この両者の基準や方法を統一するようにします。それによって、CO2換算排出量については、カーボンフットプリントで算出した値がそのままエコリーフでも使えるし、その逆も使えることになります。つまり、同じ製品であれば、カーボンフットプリントで表示されたCO2換算排出量と、エコリーフで表示されたCO2換算排出量が同じになるようにするわけです。基準や方法の中身については、エコリーフ側がカーボンフットプリント側に歩み寄ることになるでしょう」

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昨日の【品質編】に続き、本日は【環境編】。この1年間の認証組織数を見ると、ISO 14001はISO 9001ほど落ち込みは激しくない。非JAB認定の認証数を含めると、むしろまだ伸びている状態だが、JAB認定だけに限定して集計すると、この1年でISO 14001もやはり減少していることがわかる。

日本適合性認定協会(JAB)がこのほど公表した2009年9月末におけるISOマネジメントシステム認証数のデータを元に、2008年9月末のJABデータと比較して、ISO 14001認証数をまとめてみた。

下図は、JAB適合認証組織数だけでなく、JABから認定されていない認証組織数も含めた国内におけるISO 14001認証数を、件数100以上の認証機関に限って掲載したもの。認証機関によって、伸びているところと落ち込んでいるところの差が激しい。2009 年9月末時点で、国内のISO 14001認証件数は全部で26,076件で、昨年同月末よりも340件増加している。PDFはこちらから。


654-nonJAB_EMS-thumb-550x647.jpg下図は、JAB適合認証組織数だけに限定して、かつ件数100以上の認証機関を対象に、2009年9月末現在の認証件数の多い順に並べたもの。こちらのほうが、非JAB認定を含めた前掲図よりも落ち込みは大きくなっている。2009年9月末時点のJAB適合の国内ISO 14001認証数は全部で20,529件で、昨年同月末よりも41件減少している。PDFはこちらから。
653-JAB_EMS-thumb-550x497.jpg
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第2回カーボンフットプリント(CFP)普及連絡会が11月18日、東京・飯田橋で開催された。同連絡会では、まずCFP制度試行事業の進捗状況について、商品種別算定基準(PCR)への登録が67件になり、9月に認定された「うるち米」「菜種油」「衣料用粉末洗剤」(申請代表者:いずれもイオン)に加え、今回新たに「出版・商業用印刷物(中間財)」(同:日本印刷産業連合会)と「キャンデー」(同:カンロ)が認定され、合計5件のPCR認定が行われたことが報告された。

続いて、PCR認定事業者であるイオンと
日本印刷産業連合会から、それぞれの取り組み事例が紹介された。また、みずほ情報総研から、12月10日から開催される「エコプロダクツ 2009」のカーボンフットプリントコーナーについての説明があった。

このあと意見交換に入り、「今の制度では、最終消費財(B to C)ではない中間財(B to B)にはCFPのマークが付かないが、中間財に取り組む側としては、マークを付けて欲しい」という要望が委員から2件寄せられた。また、現在の仕組みでは商品1個当たりのCO2排出量(例えばポテトチップスだと1袋当たりのCO2排出量)が表示されているが、「面積当たり、あるいは重量当たりの排出量を表示することも検討してほしい。消費者も比較検討する際には、例えば100g当たりにいくらCO2が排出されているかが分かるほうが、違う重さの商品を比較する場合でも分かりやすいではないか」という意見も出された。これらの意見について、CFP普及連絡会委員長である稲葉敦氏(工学院大学教授)は「現行の制度ではそういうことになっているが、皆さんからの要望を強ければ、今後検討していきたい」と回答した。

CFP普及連絡会の次回開催日は12月21日の予定。
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本日、カーボンフットプリント支援研修「LCA/PCR基礎講座」を受講しました。これはカーボンフットプリント日本フォーラム(9月14日設立、事務局:産環協)の会員向けサービスとして行われた第1回目のセミナーです。ちなみに私は個人会員です。加地靖氏(みずほ情報総研/環境・資源エネルギー部次長)の講義は、カーボンフットプリントの実施方法をコンパクトにまとめた解説で、実に分かりやすいものでした。自社製品のPCR(カーボンフットプリント制度商品種別算定基準)を割り出すのがいかに大変な作業であるかを痛感した次第です。

講演のあとに質疑応答に入り、講師に対して「建設業界はカーボンフットプリントに取り組まなくてもいいですか?」とか、「影響がどれくらい小さいければ、やらなくてもいいのでしょうか?」とかいった質問がありました。どこの世界でもこういった質問ってあるんだな、と思いました。
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エネルギーの大手ユーザーでありながらISO 14001をとっていない組織がたくさんあることが、環境省東京都による温室効果ガス(GHG)の検証審査で明らかになっている。たとえば、ビルのオーナー。彼らの中には「私たちはテナントを貸しているだけ。何の環境影響も出していない」という意識の人が多い。実際は大量のエネルギーを使っているので、GHGの削減義務の対象者であり、省エネ法の対象にもなる。

省エネ法には報告義務があるが、その報告書の数値とGHG検証で明らかになった数値とが、食い違うことが多々ある。省エネ法の報告は誰も厳密に検証しないからだ。GHG検証で、そういったことが是正されてきているが、検証を受けるだけでは、ISO未認証組織にとって、将来にわたってどういう仕組みでGHGをを含めた環境負荷を低減していけばいいのか、なかなかわからないと思う。

こういった大口ユーザーには、ISOマネジメントシステムの導入をお願いしたいところだが、GHG検証審査員の話によると、「ISO 14001を導入するなら、エネルギーという環境側面のメッシュを細かくして仕組みを構築・運用したほうがいい」とのことだ。あるいは、2010年末か2011年初に発行予定のISO 50001(エネルギーマネジメントシステム規格)の導入も検討してほしいと思う。
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