茨城県北部在住で被災された方からのご寄稿です。
ご近所の方々と助け合って過ごされた2週間の体験が書かれています。
ありがとうございました。
多くの人のあたたかみを肌身で感じた2週間
tetu 著
大地震の被災者の皆様に心から御見舞申し上げます。
茨城県北部に会社・自宅があり、地震後、3日間の停電と12日の断水を経験しました。
地震の時は、たまたま休みで自宅にいました。最初の揺れがおさまり外に出ると、塀は崩れ、屋根から瓦は落ち、道路は所々にひびが入っていました。その後、突き上げるような揺れが何度かあり、立っていられず地面に手をついて過ぎ去るのを待つしかありませんでした。
電気・水道はストップし、夕暮れとともに、これから訪れる暗闇でどうすごすかを考えるようになりました。道路に集まった人たちと、食料・飲料・明かり・携帯ラジオを準備するよう声をかけ合い、それぞれが準備に。近くのコンビニには食料を調達する人々が押し寄せ、明かりが消え、商品が散乱した店内では、以外と冷静に電卓をたたく店員の姿が印象的でした。
停電の夜、寝るスペースがないと転がり込んできた友人家族を我が家に受け入れ、電気もガスも水道もない生活が始まりました。30分に1回ぐらい訪れる強い余震に怯えながら、車の中で一夜を過ごした人も少なくないようです。
寒い中、夜中に外にでてみると満天の星。自分の家からあんなにきれいな星空を見るのは子供の頃以来です。南の空に"さそり座"の釣り針形が確認でき、不安の中、ちょっとだけ心が和むとともに、日頃の光害の酷さを実感しました。
地震後4日目の正午に電気が開通し、ラジオでは聞いていたものの初めて目にする東北地方の震災には声が出ませんでした。テレビではさかんに災害伝言のしかたを放送していましたが、電気のない場所には届かないのです。
なおかつ3日目ぐらいには携帯電話のバッテリーが切れて連絡手段がなくなりました。手回し充電機があったので携帯電話の充電を行いましたが、 使える状態になるまでには何時間も回し続ける必要があり断念。今回の教訓は、車のシガーライターからの充電キットを持っておくべきということです。
ガスは幸いプロパンガスでしたので、地震翌日に販売店の方が点検に来てくれて使えるようになりました。冷蔵庫の中で解凍し始めた冷凍食品と炊飯器の中に残されたご飯を分け合って食べました。近所の人たちと食料を分けてもらったりもしました。
水について。近所の方が自宅の井戸に「ご自由にどうぞ」の張り紙をして開放していました。頭の下がる思いでお世話になりましたが、その井戸は1週間で涸れてしまい、その後は市や自衛隊からの給水にお世話になることになりました。13日目にやっと水が出ましたが、赤水で飲料できず、その後も4日間は給水のお世話になりました。
東北地方の震災に比べれば掠り傷程度ですが、地震後の2週間は多くの人のあたたかみを肌身で感じました。この経験をこれからも忘れることなく、人の絆を大切にしていきたいと思います。
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地震対策を勉強してこられた方からの投稿です。
某自動車部品メーカーから学んだことが報告されています。
ありがとうございました。
震災に関して思いをあらたにしたこと
西日本の製造業勤務のM.K. 著
私は、製造業(自動車部品・OA機器部品)に勤務しています。私の会社および私個人は、これまで幸いにして震災時に被災もしていませんし、特別に何か対応しなければならない状況になったことがありません。したがって、今回のテーマに関して、身をもって体験したことを書くことはできません。説得力不足の文章になりますことは、ご容赦ください。
但し、私はこれまでに会社の地震対策プロジェクトの事務局を担当したことがありますし、お客様である自動車メーカーさんの主催する地震対策研究会へ参画したこともあります。机上かもしれませんが、ある程度の地震対策を勉強してきましたし、同じ立場の他社の方々との交流機会にも恵まれました。
そうした経験の中で中越地震の際に、全国的にも報道された自動車部品メーカー(A社と記す)の例から学んだことを以下に記します。実例であるがゆえにたいへん勉強になりました。
震災対応の前提になるのは、
①自助・②共助・③公助という考え方です。
震災後は、警察も消防もレスキューもすべてに対して対応することはできません。震災後も震災前も、共通する優先順位の第1位は、「人命第一」です。当然中の当然です。人命が確保されればこその復旧です。
そこで①自助
A社では、事前に、建屋耐震化と設備転倒防止をしてありましたので、従業員がみな無事でした。これが何よりです。多少の被災はありましたが、すぐに対応が可能でした。しかし、周囲は被災していますので、水道などのライフラインが使えませんでした。
次に②共助その1
まずA社は、自社の復旧よりも、近隣住民の支援を優先しました。瓦礫の撤去や、被災した住民への支援活動をしました。つまり、共に助けることから始めたわけです。これは行政は水道を優先的に回してくれたという配慮(公助)につながります。
②共助その2
自動車産業は、部品が1個ないだけで車が作れないため、顧客である自動車メーカーや他の自動車部品メーカーが稼動停止を余儀なくされこともあり、続々とA社の応援にかけつけました。腕のある職人さん、設備マンたちです。そして、応援部隊の隊長さんの強いリーダーシップと事実の適切な把握により、適切な対応手段・適切な優先順位づけにより、奇跡的に1週間で生産再開できたというわけです。
③公助
公助は、一番最後なのかもしれません。ですが、公的機関が悪いわけではなく、公的機関も的確に優先順位づけをして、人命・安全にかかわることを最優先にしているからこその一番最後だと思います。
昨今、リスクマネジメントとか事業継続プラン(BCP)を事前に確立するという動きが活発化しています。
これは、とても重要ですし、必要なことと思います。しかし、想定条件という前提がベースになっています。想定外のことが起こるのが緊急事態ですから、リスクの軽減の意味では有効ですが、リスクマネジメント・BCPがあるから大丈夫・安心ということはありません。また、幸い自組織が問題なくても、他組織やライフライン・道路などが被災することで、想定どおりにことが運ばないこともあります。
そこで、事前の備えを考える上で、ある意味で大事なのが『健全な覚悟』のような気がします。人間の想定外のことが起きるのが、自然災害です。自然災害によりリスクマネジメントやBCPがうまく機能しなかったとしても、しくみに対して非難だけしていても何も前には進みません。想定外のことは起きるものだという『健全な覚悟』をしておくことは必要と考えます。
その際には、今現実におきている被害の事実を的確に把握し、必要な対応策と、優先順位を、タイムリーに判断するリーダーシップとリーダーを支えるエキスパートたちのアイディアが、とても大事になると思います。実は、これは、みなさんおなじみの品質マネジメント8原則のb)リーダーシップ、c)人々の参画、g)意思決定における事実にもとづくアプローチに他ならないように思います。
以上をふまえた上でも、震災前(平時)に備えるべきことは、
まず、建屋の耐震化、設備等の転倒・落下防止処置。避難経路の確保になります。しかし、これにはかなりの投資を要することで、奇麗事ではできません。経営者の意思が必要です。でも、従業員が命を落としてしまうことと比べれば、なんてことはないはずです。人間の命がなくては、何もできません。次に避難場所と非常備品の確保です。これが各家庭でできていれば、今回の震災後に見られる不要な買い占めもなかったことでしょう。
次は、近隣(住民さん、行政さん)との連携体制づくり。ご近所さんあっての会社ですし、緊急時はもちつもたれつです。
そしてようやく、自社生産ラインの防衛、仕入先のライン防衛になりましょう。
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水道施設関係の会社にお勤めのASAさんの寄稿です。
プロの目から見た浄水関係の貴重な情報発信も含まれています。
ありがとうございました。
東北地方太平洋沖地震、会社では
ASA 著
水道施設関係の会社に勤めているASAです。
東北地方太平洋沖地震において、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
ASAは東京本社勤務のため、今回の震災の被害は軽微で震災当日帰宅難民になっただけで済みました。実際には社有車の相乗りにより順次社員の帰宅が行われたため、本社で夜を明かした人は十数人に止まったようです。ただし外出していたものの中には30km弱を踏破し、やっと帰宅できたものもいました。
震災直後より会社のネット上に地震掲示板が立ち上げられ、全国各地の工事現場や営業拠点の被災報告がぞくぞくと寄せられましたが、仙台の営業拠点、福島原発直近の工事現場とはなかなか連絡が取れず心配しましたが、それぞれ13日、11日深夜には無事が確認されました。
特に福島グループ9名は現場から一旦いわき市に避難し、そこから本社のものは帰京しましたが、13日に立川の国立病院機構災害医療センターにて被爆のスクリーニング検査を受け、被爆なしと判定されたことは幸いでした。
台風などの災害の場合には自治体より、直後に施設復旧の緊急要請があるのですが、今回の震災では施設復旧よりも災害用浄水機の貸出し依頼が目につきます。それだけに震災の深刻さが伺えます。
23日には東京都金町浄水場の水道水に乳児暫定基準以上の放射性ヨウ素が検出されたとのショッキングなニュースが全国を駆け抜けました。当社にも家庭用浄水器は放射能除去に有効か?との問合せが多数寄せられましたが、「(MF、UF膜を使用した浄水器では)残念ながら効果なし」とお答えしています。
災害用浄水機も地震・台風を想定したもので、放射能災害などは全く想定していなかったというのが実情です。放射能災害に使える浄水機は在庫が全く足りていない状況で、製作に向けて動いていますが、早くても5月完成となってしまいます。
ISO的には「4.4.7 緊急事態への準備及び対応」で不適合になるのでしょうか?
その後気付いたのですが、本社に取付けられている「給茶機」の水はRO膜でろ過されたものです。調べてみると放射性ヨウ素のろ過には効果がありそうです。となると、ご近所に乳児の居るご家庭があった場合、お裾分け(給水と言えるほどの量は確保できないため)も考えねばなりません。これは、「外部コミュニケーション」と「地域貢献」に当たりそうです。
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中堅建設会社に勤める方から投稿をいただきました。
阪神・淡路大震災の経験を踏まえてのご提言です。
ありがとうございました。
震災地で見たままを発信する重要性
中堅建設会社勤務 H.K. 著
私、建設会社に勤務し30年になります。今回の東北大震災をうけ、阪神・淡路大震災のことが改めて脳裏によみがえりました。当社は建設という職務上、早期の国土復興に向け全国から緊急に集められた数十名の社員・技術者が、着るものもさておき阪神に駆けつけ工事にあたりました。私は仙台支店に勤務し組合の支部長を担当していたこともあり組合員の安全な生活確保の確認という観点から、震災の現場に出向きました。
やはり新聞やテレビで見るのと自分の目で見るのとでは大きく違い、その震災の甚大さを肌で感じました。また、土日を返上し、寝る時間も惜しみ、食事も不十分なコンビニの弁当で永らく済ませながら、一途に地域住民の早期の生活安定、分断された物流自動車網や港湾の復旧に尽くす社員を見て胸が熱くなりました。帰ってから震災の状況、職員の復興への想いと行動を写真も交えてリポートにまとめ社内に発信しましたところ、かなりの反響がありました。それは報道でしか伝わらない情報の中で、自分の会社が、社員である仲間が必死に国や社会の復興のために取り組んでいることを紹介できたことで、他の地域の社員も共感し、人を送り出すことによる不足・不十分さへの不満を克服し、社員・会社が一体となったことを記憶しています。
これらの体験を踏まえ、言いたいことを要約しますと2点です。
一つ目は、震災の甚大さ・悲惨さを流す報道は多い様に思いますが、もっと支援している人復興に向け必死に取り組んでいる多くの人たちへ焦点をあてていただくことも大変重要で、そうすることで復興への意識・力がわいてくるのではないでしょうか。
二つ目は、報道(テレビや新聞)だけにとらわれず、邪魔にならない程度に震災地に出向き、ありのまま見たまま感じたままを社内外に情報発信することの重要性を感じました。
そうすることで、より震災の悲惨さを直に感じとり、復興に向け支援している人たちの善意の熱い思いを受け、がんばろうという意識が高まり、社内外に復興への熱意と維持につながっていく大きなエネルギーの一助になっていくように思います。
現在私は東京本社に勤務していますが、過去の経験を踏まえ 社内、OB、国際的な呼びかけを行い、義援金を募っています、できる範囲で。
がんばろう東北!負けるな日本!です。
拙い文を投稿させていただきました。
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夜、ロウソクの灯りで公立高校へ通っている息子の成績表を見ました。終業式だったのです。3月11日の地震以来、計画停電のため学校はずっと休校でした。電車で通学している生徒が多く、その電車が運休するからです。
さすがに終業式は実施されたのですが、春休みが終わったらどうするつもりなのかなあ。学校側は計画停電のために計画が立てられないらしく、3月11日以来、今後の対応については、何の電話連絡網も通知のプリントも学校からは回ってきません。
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最近、東北地方太平洋沖地震関係の話題で、あるネット上で「認証どころではない」という発言を何度か見かけました。
本当に認証どころではない人は、わざわざ「認証どころではない」とは書き込みません。
なぜなら、認証どころではないからです。
ですから、「認証どころではない」と書いている人は、「認証どころではない人」ではありません。
雑誌アイソスの編集・発行も認証関係の仕事の1つです。
ですから、「認証どころではない」というのは、「アイソスどころではない」と同じ意味だと思っています。
同様に、審査員にとっては「審査どころではない」と言われているのと同じであり、ISOコンサルタントにとっては「コンサルどころではない」と言われているのと同じです。
受審組織の方には、「自分は認証関係者である」という意識がほとんどないかもしれません。ですが、例えばあなたの名刺に「ISO推進担当」とかいった業務名が付いているなら、「ISO推進どころではない」と言われているのと同じです。
あなたの仕事が△△という業務だったとします。
「△△どころではない」と言われたら、どんな気がしますか?
震災時においては、衣食住や交通・通信・電力といった社会インフラを直接提供・支援する仕事が最優先に遂行されるべきです。
ですが、それ以外の仕事も、我々はしなければなりません。
それ以外の仕事について、「△△どころではない」と言うべきではありません。
そのようなネガティブ志向からは、何も良い結果は生まれてこないからです。
アイソスもいつも通りに仕事をしていきます。
東北・関東地方の読者にも、これまで通り、請求書や購読継続依頼書を送り続けます。
そんな中、被災された企業の担当者や個人購読者から「アイソスどころじゃないんだよ!」とお叱りを受けるかもしれません。
その時には、深くお詫びを申し上げるしかありません。
しかし、「次号からはどこに送ればよいでしょうか?」「今月号で契約は終了しますが、次号からはどうされますか?」「Webで雑誌内容が見れるようにしますか?」といったことは、きちんと聞かなければなりません。
相手の方がまだ判断がつきかねる状況であるなら、「また、来月にでもご連絡を入れさせていただきます」とかいった対応も必要になってくるでしょう。
また、届いたアイソス4月号を、被災で紛失された読者もおられるでしょう。
そういった読者には4月号の再発送も必要になってくると思います。
ネット上に流れる「認証どころではない」に、私どもの仕事はありません。
現実のお叱りである「アイソスどころじゃないんだよ!」に、私どもの仕事はあります。
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本ブログで記事でご登場いただいた、あるいはコメントをいただいた東北地方在住(あるいはご実家が東北地方)の方で、TOMOさん、shikaさん、門岡さん、古川の金さん、坂内さんのご無事が確認できました。なによりです。ほっとしました。大変な状況でしょうが、こちらとしては「頑張ってください」としか言いようがありません。
門岡さんにつきましては、現在孤立状態にある女川原発(ここは安全が確保されているとのことです)におられますが、ネット環境が厳重なので掲示板への書き込みはできないそうです。よって、月刊アイソス4月号で告知しておりました門岡さんの連載記事に掲載された読者への出題を、門岡さんご自身が掲示板「マネジメント道場 掲示板」で回答するという企画はしばらく中断となります。ご了承ください。
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