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久米均さんのISO観(4)

1993年11月17日に実施した久米均さんへのインタビュー記事の連載最終回(第4回)。今回は、顧客による供給者への第二者監査とISO 9001による第三者審査との関係がテーマである。当時は「供給者の品質システムの監査については、顧客自らが監査する第二者監査を、できる範囲内でISO 9001による第三者審査へ移行して欲しい」というJABトップからの強い要請が産業界に伝えられていた。なお、この頃は仕様書がISO 9001/9002/9003の3種類ある1987年版の時代である。


ISO 9001が監査スタイルのベースになり
二者監査の数が減っていく


質問:
現状では、独自に供給者監査をしている購入者がたくさんあります。供給者側がISO 9001の審査登録をしていてもです。「この規格だけでは甘い」というわけです。すると、供給者においては、従来から行われていた購入者側の監査に加え、ISO 9001の審査が加わり、コストが二重にかかることになります。これは困ったことではないでしょうか。

久米:例えば、最初に取引を始める時は、やはり自分で取引先を見ないとね。それこそperformanceの問題もあるし、どういう設備で、どういうふうに作っているかは、自分で行って調べてみなくては分かりません。最初の評価というのは、まず相手の工場を見に行くことです。これは、ISO 9001の審査ではダメなんです。あるいは、相手が不適合を出した時ですね。これもおそらく、ISO 9001の審査ではダメでしょう。購入者側では「あそこの工場はいったいどのような品質管理をやっているのか見に行って監査しよう」ということになります。ですが、このような特定の状況以外の場合で、技術的にも相手のレベルがよく分かっていて、一応信用もでき、わざわざ自分で見に行く必要もない時は、ISO 9001の審査で供給者の品質システムの維持を確認するということになるでしょう。ですから、ISO 9001による審査登録制度を導入したからといって、第二者(購入者)の監査がなくなるとは思えない。

質問:二通りの審査が、このまま続くわけですね。

久米:ビッグスリーの場合も、「品質改善」なんていう、ISO 9001規格にない要件を取引先企業向けの品質管理要求事項(QS-9000)を出してきています。「品質改善については、ISO 9001の審査ではできないので、自分たちでやる」と言っているわけです。ただ、審査の基盤はISO 9001規格になっています。また、ビッグスリーが3社共通の1つの規格を作ったことはすごいことで、これはISO効果かもしれない。3社を相手にしていた供給者側からすれば、今まで3回監査を受けていたのが、共通部分に関しては1回で済むのです。だから、第二者による監査が厳密にISO 9001の審査に置き換わることはあり得ないけれども、一般的には(二者監査の)数は減るんじゃないか。ビッグスリーの場合のようにね。それに、監査スタイルがISO 9001規格一本に定着してくるでしょう。お客さんから別の要求があれば、それはそれでプラス・アルファする形で用意しなければならないが、そのほかはすべて、ISO 9001規格で共通になっていく。そういうメリットが出てくるでしょう。▼(この連載はこれで終了です)
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このページは、中尾優作が2010年8月25日 13:08に書いたブログ記事です。

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