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ISO 50001とISO 14001との相違点(3)

「ISO 50001とISO 14001との主要相違点」の第3回目で「4.5 実施及び運用」の続き。イタ リック は規格本文からの抜粋である。

4.5.4 運用管理

組織は次に示すことによって確実に、資源が配分され、特定の条件下で実施されるように、著しいエネルギー使用に関連し、かつエネルギー方針、目的、目標及びアクションプランに沿った運用を特定し、計画しなければならない。

a) その基準がないと効果的なエネルギーパフォーマンスから著しく逸脱するかもしれないような、著しいエネルギー使用に関する有効な運用・維持の基準を確立し、設定する
b) ・・・(以下略)


「運用管理」の内容はISO 14001とあまり変わらないが、1カ所大きく違うところがある。ISO 14001で唯一「文書化された手順」が要求されているのが「運用管理」のa)項であるが、上記を見ても分かるように、ISO 50001では「基準」(criteria)の確立・設定が要求されているだけで、「文書化された手順」という表現では要求されていない。

4.5.6 計画設計(Design)

組織はエネルギーパフォーマンスに著しい影響を持つ施設、設備、システム、プロセスの新設、変更、改装に関する計画設計を行うに当たってはエネルギーパフォーマンス改善の機会を考慮しなければならない。
(以下略)


ここでいう「設計」とは、ISO 9001でいうところの「設計」とはニュアンスが異なり、エネルギーパフォーマンスに著しい影響をもつ 諸要素の計画設計のこと。ISO 14001にはない要求事項である。また、ISO 50001は、組織が作り出す製品のエネルギーパフォーマンスについては言及していない。

4.5.7 エネルギーサービス、製品、設備、エネルギーの調達
4.5.7.1 エネルギーサービス、製品、設備の調達

著しいエネルギー使用に影響するか、その可能性のあるエネルギーサービス、製品、設備を調達するに当たって、組織はその調達に関してエネルギーパフォーマンスを基準とした何がしかの評価を行うことをその供給者に通知しなければならない。

組織は組織のエネルギーパフォーマンスに著しく影響を与えると考えられるエネルギーを使用する製品、設備、サービスについて、計画されたまたは予想される全使用期間中のエネルギー使用を評価する基準を決定しなければならない。

(注記) 組織は著しいエネルギー使用を伴う設備に関する事故、緊急事態及び予想される災害を考慮し、そのような事態への対応方法を決定しておくとよい。

調達に関しては、ISO 14001ではタイトルの付いた条文こそないが、上記第一パラグラフの内容は「4.4.6 運用管理」のc)項に関連した内容が記述されている。

(注記)は、ISO 14001の「4.4.7 緊急事態への準備及び対応」に相当する記述。ISO 50001ではあくまで(注記)であり、要求事項ではない。

4.5.7.2 エネルギー供給の調達

組織は効果的なエネルギーパフォーマンス実現のため、適用可能な調達仕様書を決定しなければならない。

この条文もISO 14001には相当するものがない。ここに出てくる「調達仕様書」(purchasing specification)とは何か。ISO 50001の附属書Aに、調達仕様書に含まれるアイテム例が例示されており、参考になるであろう。その内容は下記の通り。

A 5.5.3 エネルギー供給の調達

エネルギー供給の調達仕様書の策定に際しては下記事項が考えられる。
a) エネルギーの品質
b) 入手の可能性
c) 調達数量
d) 調達期間中の変動要因
e) 価格及び価格の変動要因
f) 環境影響
g) 再生可能性
f) 組織に関連するその他の要因


(明日に続く)


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このページは、中尾優作が2010年7月15日 17:18に書いたブログ記事です。

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