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2010年4月アーカイブ

LRQAの次の一手

更新審査を何回か繰り返した組織が、「今度はここにポイントを絞った審査をして欲しい」という要望を審査機関に出すことがあります。あるいは、審査側から、マネジメントシステムが成熟してきた組織に対して、「あるテーマを重点的にみる審査もやっていますので、ご要望がございましたら・・・」と提案する場合もあります。

そのようなテーマを持った審査は、審査機関によって呼び名は違いますが、LRQA(ロイド)ではFABIK審査と呼んでいます。これはLRQAでグローバルに展開している審査手法というよりも、日本市場向けに特化したサービスだそうです。やっぱり、日本企業というのは、審査に対して、前向きな組織はすごく前向きなんですね。

itoh.jpgLRQAのテクニカルマネージャー(組織内での階層が分かりにくい名称ですが、要は審査部門のトップということです)の伊藤純嗣さん(写真)に先日お会いしてお話を聞くと、LRQAでは、FABIK審査からさらに一歩進んだ審査を5月から提供しようとしています。名称は「ビジネスアシュアランスⅡ」。FABIK審査のコンセプトである「ビジネスアシュアランス」の次のステップです。(詳細はアイソス6月号に掲載)

「ビジネスアシュアランスⅡ」では、FABIKのようなテーマを持った審査の重要性を認めつつも、さらに幅広い視点で組織のリスク評価に踏み込んだ審査をするとのこと。LRQAに限らず、外資審査機関のエスタブリッシュメントは、「組織のリスクマネジメントを審査でみる」ということを最近言い出しています。

実際、どのような審査が展開されるのか。それは今後、受審組織の声を聞いていくことで、しだいに明らかになると思います。

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寸分の時も惜しからむ
今が盛りのこの我に
君いづくんぞ
何をか頼まん

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日本適合性認定協会(JAB)がWeb上で公開している「平成20年度決算諸表(PDF)」について、アイソス日記読者・イソハドーグさんから質問がありました(いい質問、ありがとうございました!)。私自身、聞いてみたい質問でもあったので、JABに問い合わせたところ、文書にて回答をいただいたので、ここに掲載します。JABさん、回答ありがとうございました!

【質問1】
収入の部に、MS認証機関の項目で、数億の収入があります。でも、支出の部にもMS認証機関の項目で、数億(収入より多い)の支出があります。これは何なんだろう?

【回答1】
事業活動収入(MS認証機関)は、認証機関からいただく費用、事業活動支出(MS認証機関)は認定審査にかかった費用(審査員への支払い等)です。つまり、審査にかかった費用でも本協会の判断で機関に請求していない費用があります。そのため収入よりも支出が多いケースが発生します。

【質問2】
収入計ー支出計が、1億ほどの黒字(民間企業でいう経常利益?)になっていますが、法人税は、△3千万円になっている。つまりお金が還付されています。

【回答2】
(Webで公開されている)収支決算書のとおり、収入計−支出計=1,155,846,830円-1,045,951,056円=109,895,774円は課税対象額です。これに対して税金がかかります。事業税、住民税等を含んだ法人税等の支払額30,054,800円です。これは還付ではなく、支払っている金額です。数字の前に「△」がついているのは、「−」の意味です。確かに判りにくいかもしれませんが、公認会計士からの指導で収支決算書を作成いたしました。ご理解賜りたく存じます。
(Webで公開されている)キャッシュ・フロー計算書のとおり、法人税等の還付額は0円となっております。還付額は事業とは関係ありません。

【質問3】
さらに独立監査人の監査報告書に監査法人名は記載されているが、監査執行した会計士の氏名は記載されていません。私は財団法人のことをあまり知りませんが、いったいどうなっているんでしょうか?

【回答3】
(Webで公開されている)監査報告書には、監査法人名を載せておりますので問題ありません。会計士の名前は載せていませんが、原本には署名があります。自筆のサインを悪用されないために、公表文書には載せておりません。
今後とも認定、認証制度へのご理解とご支援を何卒よろしくお願いいたします。


(中尾からの補足)
回答文に出てくる収支決算書、キャッシュ・フロー計算書、監査報告書は、こちら(PDFです)から見ることができます。

回答1の「審査にかかった費用でも本協会の判断で機関に請求していない費用があります。そのため収入よりも支出が多いケースが発生します」は、審査事情を知っている人でないと分かりにくいと思います。一例を挙げると、認定審査でも認証審査同様、実際に審査をする審査員以外に、トレーニー(見習い)や検証審査員(審査員がきちんと審査をしているかをチェックする人)などが審査に立ち会うことがあります。その人たちの分の費用は、JABは被審査側(ここでは認証機関)に請求しません。ですが、その人たちはタダ働きをしているわけではありませんから、その費用はJABから支払われています。なので、その分、「収入よりも支出が多いケースが発生」するわけです。


イソハドーグさんからはコメント欄で質問をいただいたので、コメント欄に回答を載せるつもりでしたが、あまりにしっかりとJABさんから回答をいただいたので、メインページに載せることにしました。
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100405Kahane.jpg世界的な紛争解決ファシリテーターであるアダム・カヘンさん(写真Adam Kahane)をメインスピーカーとするシンポジウム「Power and Love 〜私たち一人ひとりの社会変革〜」が、本日午後、SoLジャパン主催で東京の日本財団ビルにおいて開催された。前半はカヘンさんの講演と会場参加者どうしのディスカッション、後半はワールドカフェ(時間を決めて小グループで議論を数回行い、次の議論に入るときは、参加メンバーの1人だけホストとして残し、残りのメンバーは前回と違うグループに入って、残ったホストは前回の議論内容を新メンバーに報告してから、その内容を発展させる方向で次の議論に入るという討論形式。大事な点は、人の話を傾聴すること、人の話に良否の評価を言わないこと、グループメンバー全員に発言の機会を与えること)を通して、参加者一人ひとりがどのような社会変革ができるかを考えるというプログラムである。カヘンさんによる講演骨子は次の通り。

すべての葛藤の中に存在する power and love
「昨年12月のコペンハーゲン会議(COP15)に参加した時、power勢力とlove勢力の対立が見られた。power勢力は先進国であれば今の地位を保つため、途上国では生き残るために自己主張し、love勢力はデンマークの議長の発言に見られるように、人間みんながつながっていることを主張した。これはCOP15に限った話ではなく、世界のすべての葛藤の中にpowerとloveの対立があって、これは普遍的な人間の衝動だ」

powerとloveの両方が必要
「powerというのは、自己実現のこと。loveというのは、もともと1つであったものが切り離されているので、それを1つに戻すこと。powerにもloveにも、『生成』と『対抗』がある。powerが対抗するのは、loveがないからであり、loveが対抗するのは、powerがないからである。キング牧師が『愛なき力は暴力であり、力なき愛は無力である』と言っている。複雑で手強い問題を扱うには、powerとloveの両方が必要だ」

両方同時には使えない
「人にpowerとloveの両立を言うには、まず自分がpowerとloveの両方を使えなくてはならない。しかし、この両者はディレンマなので、同時に使うことはできない。ちょうど、左足がpower、右足がloveだと考えればよい。人間はこの両足を交互に使うことによって、スムーズに歩行することができる」

使いこなすための3つのステップ
「powerとloveの両方を使いこなすためには3つのステップがある。第一に、この2つの衝動が存在することを認識すること。第二に、人間はこのどちらか一方が強かったり弱かったりするものだから、弱いほうを強くすること。気をつけなければならないのは、強いほうを弱くしたりしないことだ。なぜなら両方とも100%強くしなければならないからだ。第三に、練習をすること。頭で理解したつもりになっても、実際にはなかなかできないものだ。なぜ、できないかというと恐いからだ。恐いからこそ一歩を踏み出そう」

ナションのように第一歩を踏み出せ
「私のセカンドネームは『モーセ』だ。みなさんもモーセが海を渡った話はご存じだと思う。私はある会議で、ある熱心なユダヤ教徒からモーセの話を聞いたが、そのユダヤ教徒は『本当はモーセが海を切り拓いたのではない。背後からは兵隊が攻めてくるが、目の前には海があるということで、実はモーセもどうしたらいいかわからなかった。その時、ナションという若者が海に入っていった。彼の体が鼻のあたりにまで海に浸かった時、海が切り拓かれたのだ』と述べた。私はこの話が気に入っている。ナションのように第一歩を踏み出さなければならない」

チョイスではなく、ディレンマだ
「power側はlove側の弱い所しか見ない。love側を認め、人とつながらなければならない。一方、love側はpower側の抑圧的な所しか見ない。power側を認め、力がないと何もできないことを認識すべきだ。powerとlove、このどちらかを選ぶのではない。この両者はチョイスではなく、ディレンマなのだから」

ワールドカフェ
休憩をはさんで、このあとリーアン・グリロさん(カヘンさんの同僚)がファシリテーターとなって、ワールドカフェが実施された。1グループ4人で、3回メンバーを交替しながらディスカッションを行った。テーマは、第一回目は「自分自身の体験からpower and loveについて語る」、第二回目は「第一回目の議論の中で何が学べるか」、第三回目は「個人として社会改革にどのように取り組むのか」。ワールドカフェの後、参加者からの感想と、それに対するカヘンさんのコメントがあった。ワールドカフェ後のフロアからの印象的なコメントは次のとおり。

現実のすごいストレスの中でできるか?
「このような平和的な状況の中だけでなく、実際のコンフリクトの中でpowerとloveの両方から実践できなければならない。現実のすごいストレスの中で、どうやって実践すればいいのだろう」
「阪神大震災の時、会社で有給を取って、被災地でボランティア活動をしていた人たちは、本当にpowerとloveの両方を兼ね備えて活動を行っていたと思う」

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Vantage Point 短命資格試験

IATF closes auditor recertification portal

Hello ADP Participant,
Due to recently discovered security concerns within the ADP, there is a full lock-down of the ADP materials effective 8:00 a.m. (EDT) on Friday, 1 May 2009.


Howard Atkins

ADP(Auditor Development Process)というISO/TS 16949審査員資格更新のプログラムがあって、ここのサイトが実施したWebテストが失敗し、サイトを閉じたことを報じたWeb記事の一文。昨年、ADPはWebで資格更新試験を実施し、その判定に3つのフラッグを使った。赤はダメ、黄はある一定期間内に再度チャレンジして受かるようにしてくださいというもの、緑は合格。ところが、この"Green Status"をねらって、受験者になりすましWebテストを受ける者が現れた。それが発覚し、このサイトは開設後1カ月でクローズに。

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100405set.jpgISO 14001の審査受託を主業務とする株式会社大島マネジメントシステム研究所(本社・東京都)の設立10周年記念パーティーが4月5日横浜で開催された。同社社長の大島義貞さん写真一番上)は、ISO 14001草創期から活躍された方で、TC207国内委員会のメンバーとして規格作成に参加するとともに、日本品質保証機構(JQA)のEMS審査の立ち上げを行った人でもある。

来賓者あいさつでは冒頭、TC207国内委員会において実質的には団長の役割を果たしていた吉澤正さん(帝京大学教授、写真上から2番目)が「TC207では、環境のエキスパートとしていろいろお世話になった」と感謝の辞を述べた。
続いて、JQA理事である穂高志郎さん(写真上から3番目)は「私は建設会社である佐藤工業にいた時代に大島先生からEMSの指導を受けた」と恩師を称えた。
乾杯の挨拶では、品質保証総合研究所(JQAI)社長の水野一彦さん(写真上から4番目)が「JQAの環境審査は大島さんが作ったといっても過言ではない」と絶賛した。

ISOの仕事を10年間続けるだけでも大変なことだが、さらに、周囲の人々に祝福されて成功裏に10周年を迎えることができた人は、この分野では数えるほどしかいないと思う。


【大島義貞さんの主要著書】
・環境マネジメントシステム構築の手引き 
(日科技連出版社) 
・中小企業の環境マネジメントシステム 
2004年改訂版対応(日科技連出版社)

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内部監査員研修コースの受講生の中には、規格をろくに読んでいない人もいれば、内部監査をすでに経験して規格もよく読んでいる人もいます。このような受講生のレベルのバラツキを、講師はどのようにクリアしているのでしょうか。先日、研修機関の講師の方2人と飲みながら、この点を取材させてもらいました。

審査機関や研修機関が開催している内部監査員コースは2日間コースが一般的ですが、初日の午前中か午後イチくらいの早いタイミングで、演習をやります。講師は受講生の演習を見て、どの人がどれくらいのレベルかをつかみます。一番上のレベルはどれくらいか、一番下のレベルはどれくらいか。そして、初日のうちに下のレベルを上げることで、全体の底上げをはかります。そのあと、一番上のレベルの人も満足できるような内容も、講義や演習に組み入れていくそうです。研修機関としての内部監査員コースの標準テキストはあるものの、それを相手のレベルに応じてカスタマイズしながら教えているわけです。

このようなプロセスを踏むためには、研修生の理解度が今どれくらいまで来ているかを常に見ておかなればなりません。なので、講師を別の方にバトンタッチしても、研修会場に残って受講生を観察しているそうです。(2日間の研修の場合、通常は、1人の講師がぶっ通しで担当するのではなく、2人の講師が交替しながらやります。講師役をバトンタッチすると、控え室で休憩したり、別の仕事をしたりして、研修会場には顔を見せない講師の方もおられます)

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少年野球の4月

私が通っている少年野球チームで、ついにこの日曜日、旧6年生が1人も来なくなりました。卒団式のあとも、数人は練習に来ていたのですが、週を重ねるにつれ、だんだん来なくなり、ついにこの日曜日はゼロになりました。

一方で、新しい子どもたちがポツポツ入ってきています。入ってくる子どもと卒団していく子ども、そういう発展のフローの中で、野球を教えている自分だけが、まるで流れるコンベヤの中でじっと座って作業をしているオペレーターのように、止まって見えることがあります。「俺の教え方は進歩しているのだろうか?」などと考え、そこで行き詰まった場合は、よその強いチームの監督にお願いして、練習を見せてもらったりして刺激をいただきます。

もちろん普段は「俺の教え方は進歩しているのだろうか?」なんて、考えもしません。ただ漫然と教えているだけです。ですが、子どもたちとの出会いと別れが交錯するこの月には、そんなことを考えたりもするのです。

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日本適合性認定協会(JAB)は4月1日から新しい認定料金を適用する。認定料金というのは、認証機関に対してJABが行う認定審査の料金のことである。ISO審査の料金が同じ組織規模であっても、認証機関によって、一方で50万円、もう一方では100万円といった格差があるのと同様、認定料金も認定機関によって大きな格差があり、JABの認定料金はUKASなどに比べると相当高い。それが今回、一部は安くなったのである。(もちろんここでは、認定審査の質に対して認定料が高いなどと言っているのではない。単なる他機関とのプライス比較である)

「そんなことが、組織に何の関係がある?」と思うかもしれないが、あなたの組織のISO認証書にJABのロゴマークが付いているなら、その認証機関がJABから認定審査を受ける際の認定審査料、維持料などはすべて、あなたの組織が認証機関に支払っている認証料金から捻出されているのである。なので、人ごとではない。

認定料金がどれくらい安くなったかというと、主な変更点は認定維持(サーベイランス)料金である。認定範囲内事業収入5億円超え、10億円以下の場合は、従来(2007年制定時)は750万円+5億円超部分×1.0%だったのが、今回は600万円+5億円超部分×1.0%となって、150万円安くなっている。事業収入が10億円を超える場合も同様の部分が150万円安くなっている。事業収入が5億円以下の場合は、従来は認定範囲内事業収入×1.5%だったのが、今回は同×1.2%に減少している。事業収入の目安は、例えば認証件数が千件を超えていると事業収入は5億円を超えていると思われる。更新認定料金も、基本審査料や登録料は従来よりも安くなっている。

一方、高くなっている部分もある。例えば、維持料金の中に従来なかった固定料金を今回20万円設定している。また、維持審査の基本料金が、従来は30万円だったのに、今回は50万円になっている。さらに、初回申請料は従来は50万円だったのに、今回は160万円に跳ね上がっている。なぜだろう? 現状は認証機関が多すぎて、これ以上新規に申請して欲しくないので、あえて高くしたということ?

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一度はこの人に!

月刊アイソスは本日、「一度はこの人に審査されてみたい」の国内ランキングを発表。上位10人は島田紳助、田原総一朗、茂木健一郎、古館伊知郎、美輪明宏、野村克也、勝間和代、小谷真生子、櫻井よしこ、細木数子。「一度はこのグループに審査チームになってほしい」のランキングでは、SMAPと嵐がダントツだった。この発表に対して、JAB、JACB、JATA、JRCA、CEARなど国内関係機関はこぞって「遺憾」を表明した。
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