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2010年3月アーカイブ

世界規模で二者監査委託

世界規模で取引先の二者監査を複数の認証機関に委託している某食品メーカーのオーディットマネージャーと、その委託先認証機関の審査員の方々とを取材させてもらった。これは、QMS/EMS/OHSMS/食品安全MSなどのISO規格要求事項に、自社固有の要求事項をプラスした基準で、認証機関の審査員が代行監査を行うというもので、日本だけでなく、世界中のサプライヤー対象に実施されている。

「なぜ、複数の認証機関を使うのか?」というアイソスの質問に対してオーディットマネージャーは、「良い品質を求めるのなら、サプライヤーは複数持たなければならない、これが当社の購買ポリシー。もちろん、複数の機関が監査することによる、シナジー効果にも期待している」とのこと。

監査員の指摘については、「その指摘が、組織の改善につながらなければならない。例えば、ある取り組みをしなければならないのに、していない組織があるとする。その組織に対して、どういう指摘をすれば、その取り組みをしてくれる組織に生まれ変わるのかを考えなければならない」(
オーディットマネージャー)としている。

それにしても、100年以上の歴史を持つ複数の認証機関の審査員に対して、これまた100年以上の歴史を持つグローバル企業のオーディットマネージャーが、世界規模で監査基準の説明や監査コーチングをしている状況というのは、活動範囲がほとんど日本国内に限られている国産認証機関がなかなか入って行きにくい、エスタブリッシュメントな世界のように思える。

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100326莨壼エ鬚ィ譎ッ.jpgISO研修機関・テクノファのQMS人気講師三羽烏である平林良人(ひらばやし・よしと)さん、国府保周(こくぶ・やすちか)さん、寺部哲央(てらべ・てつお)さんが揃ったセミナー(写真右)が3月26日午後、東京・大井町で開催された。テーマは「QMS再設計の提言 〜QMSの有効性は設計段階で決まる〜」。3氏の講演内容の一部を下記に紹介する。

100326蟷ウ譫玲.jpg平林良人さん 「QMS再設計の提言」
ISO 9001規格は一般的に書かれているが、それを自社にどう当てはめなければならないのか、それを考えるのがQMSの設計である。QMSを設計するにあたり、要求事項を特定化しなければならないが、その際、見落としてはならないのが、「〜しなければならない」という言葉の前に、特定化する形容詞が付いている場合が多いことだ。例えば、「必要な△△をしなければならない」「適切な△△をしなければならない」「該当する△△をしなければならない」などである。こういった形容詞に注意しながら、QMSの設計が影響を受ける
「序文 0.1 一般」 a)〜f)の7つの事項をチェックしてみよう。a)〜f)の中から、必要な、あるいは適切な、あるいは該当するものをデザインしなければならない。それは、各社各様のはずである。それができていなかったから、「QMSで効果が上がらない」という声が上がってきたのではないか。そこで今回、QMSの再設計を提言する次第である。(平林さんにはアイソス10月号から連載で「QMS再設計の提言」に関する記事を執筆してもらう予定)

100326蝗ス蠎懈ー.jpg国府保周さん 「是正処置・予防処置の実施場面の多様性/好事例紹介」
現場で「やっちゃった」「しまった」「お前のせいだ」といった言葉が出たら、それは是正処置の対象。一方、「もしかすると」「やばい!」「何か起きそう」といった言葉が出たら、それは予防処置の対象。一方、品質目標のテーマで見てみると、「問題解決」がテーマであるなら、是正処置・予防処置の対象。「課題達成」がテーマであるなら、予防処置・改善の対象。是正・予防処置の記録については、もう一度見る必要があるものを記録に残すべきであるから、まず記録の使い道を決めることだ。そうすると、その記録をどのように管理すべきかが自ずと決まってくる。

100326蟇コ驛ィ豌.jpg寺部哲央さん 「設計・開発の効果的運用/好事例紹介」
ISO 9001では、設計をどのような順番で考えればよいか。私は、まず「7.3 設計・開発」で、いかに利益を出す設計仕様にするかを決め、「7.1 製品実現の計画」で、7.3で決めた仕様を、どのように具体化するかを決め、そして「7.5 製造及びサービス提供」で、7.1で決めた内容に基づいて、具体的に顧客に渡せるように実行する、というように考えればよいと思う。例えば、塗装業の場合は、製品:美しく輝く、深みのある塗装、7.3:塗装仕様書(塗料配合、塗膜厚さ、乾燥条件など)の決定、7.1:仕様書をどのように具体化するかの手順書の作成、7.5:手順書に基づく塗装の実施、となる。


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Vantage Point ISOが死んで

「すみません! 仕事が忙しんで、まだISOやってないんですよ」

先日
某所で行われたISO 9001審査のクロージングミーティングで、受審組織の事務局さんが審査員に言ったことば。
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Roland DGを訪問

100324inagaki.jpg業務用大型インクジェットプリンターなどを主力製品とするローランドディージー株式会社(浜松市)を5年ぶりに訪問しました。アイソスの取材に対応いただいたのは、同社品質・環境管理室の稲垣道弘執行役員・室長(写真右)と土屋惠子主任、同社のIMS(統合マネジメントシステム)の構築・運用を3年前から支援しておられるコンサルタント・畑寛和さん(株式会社エイチ・フォー社長)です。

100324tsuchiya.jpg現在、内部監査員教育の一層の強化、内部監査員の力量評価手法の確立と実施、内部監査員評価と人事考課との連携などに取り組む一方、現在のIMS(QMS+EMS、輸出管理など)にさらに労働安全衛生や情報セキュリティのマネジメントシステムを組み入れる活動を来期から本格化するため、その準備に取りかかっておられます。

100324hata.jpg事務局時代に自らIMSを構築・運用した経験を持つ畑さん(写真右)が提案を出し、それを自社流にカスタマイズしてIMSを盛り上げていく土屋さん(写真左上)、その土屋さんを力強くバックアップする稲垣さん。いいトライアングルだと思いました。
詳細はアイソス6月号(5月10日発行)

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TÜV Rheinlandに学ぶ

昨年の外為法改正や今年4月からの輸出者等遵守規準(輸出者によるコンプライアンスプログラム制定の義務化)の施行など、貿易の安全管理に関する抜本的な法改正が行われる中、アイソスとしても安全保障に関するセミナーを企画したいと考えているが、いかんせん、この手の分野については集客力がない(と思う)。そこで、安全管理に関する検査や認証で定評のあるテュフラインランドジャパンにお知恵を借りるため、先日、横浜の事務所を訪問した。

当方は日本の法改正や日本版AEO認証に関心があったのだが、テュフはやはりそういったドメスティックな対応よりも、グローバルな対応が領分である。世界には百数十の国別のAEO的認証が存在し、それらに対応するにはサプライチェーンセキュリティマネジメントシステムの国際規格であるISO 28000の認証を取るのが一番である、なにもISO 28000を単独で取る必要はない、既存のQMSやEMSの認証と統合すればいいのだから、さほどコストはかからない、ISO 28000の解説なら喜んでやる、この認証を取得した組織の事例紹介もできる、とのこと。テュフはすでにISO 28000のセミナーを港湾関係者を対象に各地で展開している。

テュフの路線は明確だ。同時に今回、アイソスの路線が不明確なのも明らかになった。路線が不明確だから、集客を心配しなければならないのだ。もう一度、企画を練り直そう。

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第三の乳房

20年前の今日。日曜日なのに早朝から仕事である。親会社主催のゴルフコンペの撮影なのだ。スタート前に集合写真を撮る。主催者を代表して常務がピンクの煙の出るカラーボールを打つのを撮る。それから、コンペ全参加者の第一ホール第一打目を連写で撮る。打ち終わると「いってらっしゃ〜い!」と、1組ごとに笑顔で見送る。それを組数分繰り返す。そのあとは待機である。全組が帰還後の夕方のパーティーまで、何も仕事はない。ひたすら待機である。

スーツ姿でゴルフ場にいると落ち着かない。かといって、ゴルフ場のレストランの飲食はやたら高い。仕方なく、車の中で時間をつぶすことに。
鞄の中から文庫本を取り出して、読み始める。

「ゴルフの記念写真を撮る時は帽子をとってもらうようにお願いしなさい。顔が帽子の陰になるからね」と編集長に言われていたので、そうお願いすると「余計なことを言うな。ワシはこのままでええんや!」と言ってムっとした販売店社長、第一打目でミスショットして「こら! 勝手に撮るな!」とこちらに八つ当たりをしてきた某社営業部長、カラーボールから出てくるピンクの煙とそれを見て歓声をあげるコンペ参加者の調子合わせの笑顔、さまざまな光景の想起に苛立ちながらも読み続けて、バルザックが155年前に書いた「ゴリオ爺さん」の新潮文庫111ページ目。

「お母さん、あなたがぼくのために差し出せる第三の乳房がないかどうか、調べてください」

紙に書いて僕の部屋の壁に貼っておこうか。 あるいは、大事なおみくじみたいに、手帳に挟んでおこうか。そんなことをしても、僕のものにはならないんだけど、身近にこういった言葉を置いておかないと。そうしないと、こんな汚れ仕事をして、言葉の大切さを忘れてしまうから。

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Vantage Point 審査ではない

「トップインタビューを受けた時に、審査員から『これは審査ではありませんのでと言われました」(Aさん)
「ここの会場に来ておられる審査機関からうちは審査を受けているのですが、審査員はトップインタビューで、毎回うちのトップと世間話をしておられます」(Bさん)


2010年3月15日に開催された「JAB/ISO 9001公開討論会」のパネルディスカッションで「トップインタビュー」に関する議論になった時に、フロアーから続けざまに2人の発言があった。

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財団法人日本適合性認定協会(JAB)主催による「第16回 JAB/ISO9001公開討論会」が3月15日、東京ビッグサイト国際会議場で開催された。今回のテーマは「ISO 9001認証の社会的意義と責任」。この公開討論会では2年前から「社会制度としてのISO 9001認証」について議論を続けており、第14回は「ISO 9001認証について考える」、第15回は「審査を変える 〜QMS認証の価値向上〜」で、今回はシリーズ第3弾になる。プログラムは、主催者挨拶、基調講演、今回のテーマについて3つのワーキンググループ(WG)が1年間かけて議論した内容のWG主査による発表、パネルディスカッションという内容である。


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水を得た酉

20年前。子供2人を連れ、妻と一緒に温水プールへ。しばらく幼児用プールで、私が長男、妻が次男を受け持って、水泳を教えたり、一緒に水遊びをしていたのだが、「ちょっと、泳いできていい?」と妻が戦線を離脱。隣にある25mプールへ行ってしまった。

クロールで一往復してから、黒のゴーグルを付けたまま、こっちを見ている。「もう一本ね」という意味か。一応往復してから、またこっちを見る。「もう一本、いいでしょ?」って感じで笑っている。 また、一往復。今度は「もう一本だけ! お願い!」とばかり、人差し指を立てている。
妻は酉年。水を得た酉。
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月刊誌「アイソス」の編集をやって12年になりますが、このような記事は見たことがありません。

ふつう、企業不祥事の暴露ものを書く人は、その不祥事の責任を問われない立場にいるものです。あるいは「匿名」という安全圏に身をおいたうえでモノ申すものです。

ですがヒロさんは違いました。定期審査中に生産部長から、やってもいない内部監査の記録を作ってくれと頼まれ、内部監査記録を創作し、それで無事審査が通ったこと、審査員と生産部長とは前日の酒の席でシナリオを作っており、審査員は創作というのを知っていてそこには踏み込まなかったことなどを、「山口博」という実名でアイソスに書いています。

「内部監査の記録を創作して書き終え、メール送信したとき、今まで必死になって社内の皆と格闘し、審査員とも何度も議論しながら築いてきたQMSを自分で畳み込んでしまったような気がしました。僕の役目は終わったと感じたのもこのときでした」(アイソス2010年4月号78-79p)

「なにもここまで書かずとも」と思いましたが、これがヒロさんの生き方なんでしょう。黙ったままでは、いられなかったのでしょう。

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3月3日にISOが発表したプレスリリースによりますと、ISO 26000という番号が付いている社会的責任(SR)の国際規格が、5月にデンマーク・コペンハーゲンで開催される国際会議(ISO/WG SR)において承認を得ることができれば、FDIS(最終国際規格案)作成に入る予定です。このあと、このFDISが承認されれば、続いて2カ月投票が行われ、そこで賛同を得ることができれば正式な国際規格として年内に発行される見込みです。

現在、ISO 26000はDIS(国際規格原案)の段階にあり、ISOのWebで公開され、日本規格協会のWebでは翻訳版も公開されています。今後、FDISも発行されれば、それも同じように無償公開されるのかどうか、この点についてもISOで議論されているようです。

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飯塚悦功プロジェクト最終回(第15回)の映像です。
テーマは「私の課題」。飯塚さん個人における学問上の課題と社会的課題について話していただきました。

学問上の課題は、まっとうな目的を設定するための方法論を極めること。例えば、最初に思いつく目的達成のための方法論の中にまっとうなものが必ず入っているようにすること。

社会的課題は、これまで自分を育ててくれた社会に対して恩を返したい。特にお国のために返したい。どういう形で返すのかというと、高度成長期のあの「強い日本」を、全然違うパラダイムの中で実現することに役立ちたいとのこと。

飯塚さんがどのような思いで学問に取り組み、社会的活動に取り組んでおられるのかが見えてきます。どうぞご視聴ください。


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ISO/DIS 50001発行は3月5日

現在、米国・ワシントンでDOE(米国エネルギー省)、ANSI(米国規格協会)などISO 50001(エネルギーマネジメントの国際規格)関係者による会合が開かれていますが、同会議に出席中のISO/PC242(ISO 50001の規格作成作業を行っているプロジェクト委員会)国内委員会委員の情報によると、ISO 50001のDIS(国際規格原案)は3月5日に発行される予定とのことです。
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100217uehara.jpgカーボンフットプリント制度(商品またはサービスのライフサイクル全体を通して排出される温室効果ガスの排出量をCO2に換算して表示する仕組み)の試行事業において、いち早くPCR(商品またはサービスごとにCO2に換算した排出量の算定基準)認定を受け、国内販売を開始したイオンのPB商品。流通大手とはいえ、非メーカーが製品のライフサイクルをトレースして排出量を算出するには相当な手間と人材がかかる。かといって、カーボンフットプリント(CFP)のマークを貼付した商品が今後一気に売れ始めるのかというと、知名度からいって、まだそんなに大きな期待は持てない。では、CFPに取り組むことは、イオンにとってどのような投資効果があるのだろうか? イオン株式会社グループ商品最高責任者付の植原千之さん(写真)に聞いてみた。


ムダをみつけるためにCFPというテクニックを使う

─CFPに投下した分だけのコストを、CFP商品の販売で取り返せますか?

植原:CFPを貼付した商品を販売することで、PCRに基づいて計算するという手間やコストを吸収するということを目指しているのではありません。自分たちでムダを見つけるために、CFPというテクニックを使っているのです。我々にとっては、事業改革、マネジメントを変えていくツールとして、まずCFPというのがあるのです。

─「ムダを見つけるため」というのは、具体的にはどのような取り組みになるのでしょうか?

100217CFP.jpg植原:CFPの対象となっているPB商品を作ってもらっている、ある食品メーカーの経営者は「コストを下げろ、コストを下げろと社内で言っても、社員は何か追い詰められるような気持ちになるばかりだ。しかし、CFPの取り組みというのは、環境に良いことをやっているという誇りがあるので、社員も能動的に取り組んでくれた。仕事の中の環境面でのムダを取り除いていくことによって、『CO2が減ったよという社員の嬉しそうな声が上がる一方で、結果としてそれがコスト低減にもつながっていることに気づいた」と話しておられました。サプライヤーさんとイオンとの間には、従来からムダをなくしてコストを下げていこうという共通認識がありますが、今は違う言葉で、つまりお互いに「環境のムダ」を見つけ出そうとしています。結果的に、それがコスト低減に結びつく余地もあるはずですから
(詳細はアイソス5月号で紹介)


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妻の実家は大阪です。
ご両親は健在ですが、最近はお二人ともボケが進行しているようで。

昨日もおじいちゃんから妻に電話が入りました。
「みんな元気にしとるかあ? おまんとこのアカリちゃん(当家の娘)がうちに来てた言うんやけど、もう帰ってしもうたんか?」
「なに言うてんの、おじいちゃん。アカリはずうっとこっちにおるでぇ。大阪なんかに行ってへんよ」
「ええっ? そうかあ。来てない言うてるやないか、このアホが!」(電話の近くにいるおばあちゃんに怒鳴っている様子。それに対して、おばあちゃんが言い返している声も聞こえる)
「とにかく、アカリは大阪には行ってへんからね」
「ふーん。そしたら、あの子はいったい誰やったんやろ。ほなな」
そう言って、電話は切れました。

ちょっと、ちょっと、「あの子」って誰よ!

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