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2009年9月アーカイブ

ISO 50001の未完成なところ

581-hirabayashi1-thumb-200x240.jpg平林良人さん(テクノファ社長)に久しぶりにお会いし、ISO 9001とISO 50001(エネルギーマネジメントシステム、以下EnMS)との比較結果を語ってもらいました。この両者を比べると、約6割の要求事項が共通しています。ですが、大きく異なる点もあります。

たとえば、「継続的改善」がISO 50001では明確には要求されていません。ISO 50001には、「4.1 一般要求事項」で「c) 継続的なエネルギーパフォーマンス及びEnMSの改善のためにこの規格の要件にどのように適合するかを決定し、文書しなければならない」とか、
「4.3 エネルギー方針」で「エネルギー方針は、改善されたエネルギーパフォーマンスを達成するための組織のコミットメントを明言しなければならない」とか、部分的には「改善」という用語が使用されているのですが、継続的改善自体を要求する内容は書かれていないのです。一方、ISO 50001には、ISO 9001にはないEnMS独特の要求事項として、「4.4.2 エネルギープロファイル」「4.4.3 エネルギーベースライン」「4.4.4 エネルギーパフォーマンスインディケーター」などが入っています。

まだCD(委員会原案)だからかもしれませんが、規格の文章自体があいまいな点もあります。たとえば「4.3 エネルギー方針」の中で、エネルギー方針で文書化すべき項目として「a) EnMSの適用範囲と境界を定義し、文書化し」という記述があるのですが、「境界」は定義されているのですが、「適用範囲」が定義されていないので、「適用範囲」と「境界」はどう違うのかが分かりません。あるいは、「4.5.6.1 エネルギーサービスと機器の購買」には、should(望ましい)が使われていますし、「4.5.6.2 エネルギーの購買」には、may(〜してもよい)が使われています。マネジメントシステム規格の要求事項はshall(〜しなければならない)で書かなければならないのに、それが成されていません。

このshallを使っていない点について平林さんは「規格執筆者たちが、購買においてshallで要求するのはちょっとキツイかな、と思ったのかもしれません。ですが、shouldやmayで記述するなら、それは要求事項の本文ではなく、附属書にもっていくべきでしょう」とのこと。

平林さんはこれまで2回開催されたISO 50001に関する国際会議に出席されていなかったのですが、11月に開催されるロンドン会議(第3回国際会議)には出席されるそうです。上記のようなCDのあいまいな記述は、ぜひその会議で正してほしいものです。
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あこがれだった乙仲業務

コンプライアンスに優れた輸出入業者に対して税関が優遇措置を講じているAEO認証制度の寄稿記事がアイソス12月号に掲載される予定ですが、いま、そのDTP作業をやり終えたところです。この記事の最後のほうで著者は、AEO認証を受ける輸出入業者はパートナーである通関業者をきちんと管理しなければならない、と説いています。

通関業者というのは、要は輸出入業務の代行業者のことです。「乙仲(おつなか)」と同義に使う人もいますが、本当は乙仲のほうが業務範囲が広くて、通関業務以外に、港湾荷役や検査・検料、倉庫管理などもやります。私はその乙仲で、19歳のとき、1年間「ぼうや」をやったことがあります。
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言わない猿 聞かない地蔵

今日は曹洞宗・宝林寺へ栗拾いに行きました。
お寺の庭に十二支の動物それぞれと地蔵さんとのツーショットの浮き彫りが12枚並んでいたので、自分の干支である猿の分を撮影しました。
猿は口を押さえ、地蔵さんは耳を押さえています。


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妻のトイレを待ちながら

UFOキャッチャー前の女子高生二人。
何度か失敗して、少々落胆気味です。

 私はショッピングセンターで妻のトイレを待ちながら
 ベンチにすわって遠くからその二人を見ています。

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ある日本人が、マネジメントシステム規格の基本モデルをISOに提案しています。先頃、ISOの会議で却下されましたが、機会があれば再度提案していくそうです。

これまで、さまざまなISOマネジメントシステム規格が世に送り出されてきましたが、モデルのベースになっていたのはISO 9001とISO 14001でした。
これらのモデルに描かれた矢印は、最後には永遠の前進を暗示する「継続的改善」へ飛んでいくのですが、この日本人の描いたモデルは矢印が循環してきちんと戻ってきます。

マネジメントシステムに対する思いの軽重は、人それぞれでしょうが、思いが重い人にとっては、臍下丹田に力が入るモデルだと思います。

(このモデルの開発意図と解説はアイソス11月号〈10月10日発行〉に掲載されます)
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去年の彼岸
コスモスに飛来したツマグロヒョウモンを見ました。
きょう、同じ場所に飛んで来たのは違う種類です。
父の形見の蝶類図鑑には出ていません。

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父がまだ20代だったある夏の平日、
捕虫網を持って野道を歩いていると、
木陰で休んでいた見知らぬお百姓さんが
こう言ったそうです。
「あんたはなにかい、真っ昼間から虫取りかい」
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少年野球のお手伝いをしていなかったら、野球をやっている子はみんな本当はピッチャーをやりたいんだ、ってことに、私は気づかなかったでしょう。

休憩時間に、足で土の上にラインを引いて、
そこから歩幅でだいたい16メートルを測り、
ベースを置き、座ってミットを構えると、
ラインのそばでは、もう子どもたちが行列をつくっていて、
先頭の子が「監督、一人何球ずつですか?」って聞いてきます。
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571-nisihio2-thumb-300x225.jpgつくば市にある産業技術総合研究所に行ってきました。ISO 50001(エネルギーマネジメントシステム)の国内審議委員会ワーキンググループの主査をつとめる西尾匡弘(にしお・まさひろ)さんに取材するためです。西尾さんは産総研のエネルギー社会システムグループのグループ長です。

「日本のように元々資源がなくて、過去30年間省エネに取り組んできた国と、これまでエネルギーを無頓着に使ってきた国とが一緒に議論をしているので、すごい落差を感じる。提案国である米国やブラジル、副議長をつとめる中国などでは、まさにこのようなエネルギーマネジメントの認証規格を必要としているだろうが、省エネ法がある日本ではISO 50001を企業が導入したからといって、それほど大きな省エネ効果は望めないだろう。ただ今後、日本の企業が、ISO 50001の認証取得を取引上要求されることがあっても、省エネ法にきちんと準拠して取り組んでいれば対応できるようにしたい。ISO 50001と省エネ法のダブルスタンダードは避けなければならない。そのためにも、省エネ法の経験を国際規格に生かすべく、努力を続けている」

このような西尾さんの話を聞いていると、各国の利害と意見がぶつかり合う国際会議の大変さを感じます。本日の取材内容の詳細は、月刊誌アイソス11月号(10月10日発行)に掲載される予定です。
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飯塚悦功プロジェクト第11弾の映像を掲載します。
タイトルは「ソフトウェアの産業競争力向上論」です。


飯塚さんは、ソフトウェア工学の分野は画期的な技術があるようでないので、日本は純粋に技術で勝負するよりも、その技術をうまく使っていくためのマネジメントに力を発揮したほうがいいのではないか、日本人って、そっちのほうが得意だと思う、と提言しています。

飯塚さんは、そのための活動を随分前から手がけていて、日科技連のSQiPでは、運営委員長を10年以上務めているし、SESSAMEでは、中級レベルの組込みソフト技術者・管理者を日本で10万人育成するために取り組んでいます。競争優位要因として、「中級者が10万人もいれば、ちょっとやそっとでは(他国に)ひっくり返せないでしょう」というのが持論です。




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ソトコト」という月刊誌を読んでいると、いまの編集部の理論的支柱は「福岡伸一」だな、とわかります。月刊誌「アイソス」に、かつて「飯塚悦功」がいたり、「加藤重信」がいたりしたようにです。

さて、その福岡伸一氏(青山学院大学教授/分子生物学専攻)の著書『生物と無生物のあいだ』に、相関関係と因果関係の違いについて記述した興味深い文章が出てきます。

〈ある微生物が必ず病巣から検出されたとしても、この時点ではまだ嫌疑不十分なのだ。二つの事象、つまり微生物の存在と病気の発症とはあくまで相関関係にあるにすぎない。相関関係が原因と結果の関係、すなわち因果関係に転じるためには、もうひとつ次へのステップフォーワードが必要なのである。〉(30p)

マネジメントシステム関係者が是正処置をするときは、ただの相関関係を因果関係にまで持っていくための努力をするわけですが、いったいどこまでやるのでしょうか? 厳密には完璧な因果関係なんて見つからないのではないでしょうか? この問題について、池谷裕二氏(東京大学准教授/脳研究者)が著書『単純な脳、複雑な「私」』で、バッサリと次のように断言しています。

〈因果関係、つまり、原因と結果の関係にあるということと、見かけ上相関がある(ふたつの変数が連動する)ということは、似ているようで、じつはまったく違うんです。(中略)私がとくに強調したいことは、サイエンス、とくに実験科学が証明できることは、「相関関係」だけだということです。因果関係は絶対に証明できません。(中略)統計学は「相関の強さ」を扱う学問であって、「因果関係」を証明するツールではありません。だから、統計によって見出された「差」は、「そういう傾向がある」という以上の意味を持ちません。では、科学的に因果関係を導き出せないとすると、この世のどこに「因果関係」が存在するのでしょうか。答えは「私たちの心の中に」ということになります。〉(25-26p)

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月刊誌「アイソス」は10月号から10本の新連載がスタートしています。この中で私のお気に入りは2本。選定基準は「読んでおもしろいもの」。私が一般読者なら、アイソスが送られてくると、真っ先に目を通したい原稿です。その2本とは・・・。

【終焉のマネジメントシステム】
著者は某登録組織「半人」事務局さん。昨年度(2008年4月号〜2009年3月号)、アイソスで「登録組織の本音」というタイトルのコラムを書いておられた方です。今回の連載は、この大不況で閉鎖を迎えることになる、ある工場の終焉のマネジメントシステムを、イキイキと描いたルポです。主張を抑え、事実を忠実にトレースしているところに説得力があります。このような事例をきちんと書いて残すこと自体、大変意義のあることですが、読む側にとっても、こんな場面、めったにお目にかかれません。

【ISOファシリテーション】
アイソス7月号のインタビュー記事で紹介したことがある山上裕司さんの連載です。ISOを導入して、うまくいっている会社とそうでない会社との違いはどこにあるのかを山上さんが調べてみた結果、うまくいっていない会社には「話し合い力」が不足していることがわかりました。では、その話し合い力をつけるにはどうすればいいのか? それを身につけるための技術として、山上さんは「ファシリテーション」を紹介しています。ISOは、マニュアルをはじめ、規定や手順など、さまざまなルールを決め、それに則って運用しますが、そもそもそのルールは社員の合意を得て作られたものなのか、経営者のやりたい方向、社員が活力をもって仕事に臨めるような方向を目指した結果生まれたルールなのか。ルールづくりの前提としての「話し合い力」が問われています。これまでのISO活用論で、ぽっかりと抜け落ちていた基本的部分を、山上さんが埋めているところです。
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9月14日午後、産業環境管理協会(産環協)主催による「カーボンフットプリント(CFP)制度説明会」が東京・日経ホールで開催され、企業関係者中心に600人が参加した。同説明会は二部構成になっており、第一部では、産環協・CFP推進チームプロジェクトリーダーの石塚明克氏がCFP制度試行事業について解説を行った。
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少年野球と水たまり

雨でグラウンドのあちこちに大きな水たまりができました。
今日の少年野球は、ランニングとキャッチボールくらいしかできませんでした。

ただ、フライの練習はやりました。
水たまりに入らないように、ノックでフライを上げるのです。
野手はあまり動かないでボールをキャッチします。
水たまりに落ちそうなボールはとらないでいいことにします。

これ、バンカーだらけの大きなグリーンにボールをうまく乗せるような感じなので、ノック側はけっこう楽しいです。

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本日は月刊アイソス10月号発売日です。

最新号の特集記事を一人で執筆した古江一樹さんが「第三ステージのISOが出てきた」と述べています。この論点が展開されている最初の6ページほどを要約すると次のようになります。

=========================================================
認証取得のみを目的化した「第一ステージ」はすでに終焉し、ISO 9001の2000年版の発行前後から始まった「せっかく認証したのだから、経営に役立てよう」という積極改善型の「第二ステージ」も、実際はうまくいっている企業はほとんどない。なぜ、うまくいかないかというと、認証で作り上げたルールをそのまま使ってパフォーマンスを上げようとしているからだ。ここ数カ月、「第三ステージ」の大きな波が出てきている(この「ここ数カ月」というところがポイント。つまり古江さんたちが主催する「元気ISO実践会」の成果が出始めたころから、という意味だと思います。モウ、自信の固まりみたいな人です、まだ会っていませんが)。

では「第三ステージ」とは何か。ISOはそもそも組織のルールを作る活動だ。しかし、「ルールはありさえすればそれでよい、作っていればそれでよい」と考えている組織が多い。組織や人を元気にさせるルール作りをしなければ組織は活性化しない。認証のためのISOではなく(第一ステージ)、成果を生み出すためのISOでもなく(第二ステージ)、ルールに触れる人が元気になるISO(第三ステージ)を作るべきである。
=========================================================

という内容です。続いて、実際に「第三ステージ」に突入している企業の事例と、そこで導入されている「ファシリテーション」の手法が紹介されています。最後に、ルール作りのエッセンスと「元気ISO実践会」の活動内容が記載されているのですが、どうも筆者は「ファシリテーション」を「第三ステージ」実践のための基本手法に位置づけているのではないか、と私は思っています。

本稿は大作ですが、こっちが知りたいことをわざと先送りするようなジラシ手法で書かれているので、ついつい最後まで一気に読んでしまいます。また、筆者は若い方なので、しがらみもなく、言葉の歯切れもいいですね。今の主流ISO世代をバッサリ切っています。ともかく、新しいISO世代を感じる文章でした。
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ISO 50001のモデル図

エネルギーマネジメントシステムの国際規格であるISO 50001の規格作成作業は、現在CD(委員会原案)の段階にあり、まだまだ変更される可能性はありますが、現時点でエネルギーマネジメントシステムモデルをFigure1(下図参照)として提示しています。この図には次のような前文が付いています。
「この国際規格は、Plan-Do-Check-Act 継続的改善のフレームワークをベースとしており、日常の組織活動にエネルギーマネジメントを組み入れる。このアプローチの基本をFigure1に示す」
Figure1のPDFはこちら


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少年野球とコンビニ弁当

少年野球の練習試合の日。昼の休憩で、各自持参した弁当を食べます。たいていの子は親が作った弁当を持ってくるのですが、早朝に自分でコンビニ弁当を買って持ってくる子もいます。そんな子はたいてい一人でしょんぼり食べているので・・・

「オウ、一緒に食おうや」
「ハ、ハイ。・・・あっ、監督の弁当、セブン?」
「わかる? さすがぁ!」
「僕のはローソン」
「お前、敵だ! エメリウム光線をくらえ!」
「なにそれ? きゃははは、くすぐったいよぉ」

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AEO認証はむずかしいか

541-bannnai-thumb-300x294.jpg本日、アムシックの奥村朋子さんのご紹介で、坂内広幸さん(写真)にお会いしました。坂内さんは、勤務先のAEO認証取得を主導した方で、通関士と安全保障貿易管理士の資格を持つ輸出管理業務のエキスパートです。

日本のAEO制度(簡単に言えば、コンプライアンス〈CP〉に優れた輸出入業者等を税関が認証する制度)の概要や認証審査の内容、輸出入業者の取り組み状況などについて話を聞きました。驚いたのは、申請した業者のうち、認証を取得したのは半分程度であることです(このへんがISO審査と大きく違う)。坂内さんに言わせると、「AEO認証はそれほどむずかしいことを要求しているわけではないと思います。むしろ、取り組む企業側が、CP体制を監督省庁ごとに縦割りで管理してしまい、縦割りCPを一元管理できていない点に問題があるのではないでしょうか。また、税関の審査官の指摘について企業側が正しく理解する必要があります。法令についてある程度の理解は不可欠です。さもないとISOの要求事項を理解せずに審査に挑むのと同じ事になってしまします。何度トライしても結果は同じです。特に通関業務をすべて乙仲に丸投げしてきたような企業は、まず、それを正す必要があると思います。それと、当然トップのCPに対する意識が低いとダメです。審査官は、誤魔化されません。受ける側の誠実さが大切です」とのこと。

このような状況なので、AEO認証の件数は微増で進行中です。このまま認証の質を落とさず、かつ認証取得業者を増やすことは、国際貿易のセキュリティを高める上で日本としても重要なことでしょう。ちなみにこの審査を受けるのに費用はかかりません。

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ただいま認証規格増殖中

ISO 50001(エネルギーマネジメントシステムの国際規格)を審議するISOの委員会は、なぜTC242ではなく、PC242なのか? TCはTechnical Committee(技術委員会)のことで、PCはProject Committee(プロジェクト委員会)のことであるのはわかっていたのですが、どういう意図で使い分けているのでしょうか。 この、ちょっと規格オタク的な疑問をずっと持っていたのですが、先日開催された「ISO 50001の策定に関するシンポジウム」に参加して、この問題が氷解しました。産業技術総合研究所の西尾匡弘さんが講演の中で、「TCは複数の規格を策定している委員会で、PCは単一の規格のみを策定する委員会です」と解説してくれました。

例えば、TC176はISO 9000シリーズと呼ばれる複数の規格(9000、9001、9004 etc.)を審議していますし、TC207はISO 14000シリーズと呼ばれる複数の規格(14001、14004、14005 etc.)を審議しています。一方、PCの場合は、PC242は2010年もしくは2011年発行のISO 50001だけ、PC236は2012年発行を目指しているISO 21500(プロジェクトマネジメントのガイド)だけ、PC241は2009年末発行を目指しているISO 39001(道路交通安全マネジメントシステム)だけを審議しています。

ただ、ISO自体もTCとPCをそれほど峻別していないようです。ISOのウェブサイトには、現に "TC 242
Project Committee: Energy Managemen"という表記があるくらいですから。

さて、ここでより大きな問題になるのは、TCかPCか、ということではなく、単一規格だけを扱うPCが最近、俄然増えてきていることです。PCは規格を1個しか扱いませんから、当然機動力があります。より少ない委員の数で、より少ない時間でコンセンサスをとって規格発行まで持ち込むことができます。この数年の間に、ISO内でPCが増殖し、そのPC内で審議され発行される認証用として使えるマネジメントシステム規格が増殖してきているのです(今年から年1本ペースで新しいマネジメントシステム認証規格が生まれていきます)。どうして、そんなに急いでISOは認証規格を増殖する必要があるのでしょうか? それに対して、産業界が表立って反対していないということは、賛成しているということなのでしょうか? ISOマネジメントシステムの国際会議に出席しているエキスパートによくこの質問をするのですが、明確な回答はまだいただいていません。
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